『プリンプリン物語』再放送

先日妻から、NHKの人形劇『プリンプリン物語』がBSで再放送されると。
http://www4.nhk.or.jp/P4521/
昨晩がその初回で23時からの30分枠で第一話と第二話を。
40代前半の僕と妻はまさにドンピシャの世代で、妻曰く
「かなり社会派の内容で、悪の女王の名前がヘドロ。社会派過ぎて途中で打ち切りになったはず」
そう言われてみると確かにそうだったと思う。幼心にもかなり風刺的だった。
見たらいけないものを見ているかのような。
今でも時々思い出す。針金の伸びた手足をちょこまかと動かして繰り広げる大冒険の数々を。


それで早速見たわけですが。
こんなにもアヴァンギャルドアナーキーでメタフィクショナルなものだったとは!
よく放送できたなあ。というか今は規制が多すぎるのか。
冒頭、アルトコ市中央テレビ(略して「アル中テレビ」! 今なら地上波で絶対無理だろう)
のアナウンサーがしつこくテレビに出演してくれと頼むんだけど
そのときのプリンプリンの断り方が
「だめよ、だって私すでにNHKのテレビに出てるんだから」と。
そこでディレクター役の三波豊和が実写で登場して許可を得るという。
なんだろう、この頭のよい分かってる人たちによるやりたい放題な感じ。
70年代末という時代。
人形劇そのものに、いや、人形劇を通じてこの世界に、風穴を開けたかったんだろうなあ。
この頃の NHK はドラマでは佐々木昭一郎
『四季・ユートピアノ』や『川の流れはバイオリンの音』を撮っていた。
そういうシンクロもあるのだろう。


見てて地味に驚いたのが、なんか聞き覚えのある声だな、と思っていたら
ボンボン役の声優が神谷明だったこと。
この頃から声優やってたのか、というか調べたらデビューは1970年で今、70歳だった。
そうだよなあ、そんな年になるのか。
キン肉マン』や『北斗の拳』はプリンプリン物語が終わった後の1980年代半ば。
2000年代半ばまで『エンジェル・ハート』をやってたのだから
30年以上日本の声優界を引っ張ってきたわけだ。頭が下がります。


プリンプリン物語』は来週再来週と続くわけだけど、全656回あるわけだから
このペースだといつ終わるんだろう? というか全部やってくれるのかな。
月に10本放送されるとして、毎年120本としても5年半はかかる。
そこまで NHK はやってくれるのか!?
9末であっさり打ち切りとならないか、心配。