鳥人間コンテスト '2017

昨晩早く帰ってきた。
チャンネルを変えたら「鳥人間コンテスト」をやっていた。
あ、まだあったのか、と思いつつも見てしまった。
20時過ぎだったので後半の人力プロペラ機の部門から。


あれは確か日曜の夜にやってた「びっくり日本新記録」が始まりだったんですよね。
僕が子どもの頃の1980年代半ばまではグライダーの部門しかなくて
100m飛ぶだけですごいとされていた。
たいがいのエントリーは飛んですぐ琵琶湖の水面にボチャッと落ちていた。
奇抜な格好で笑いを取る人たちも多かった。それこそ「鳥人間」的な。
本人たちは大真面目だったんでしょうけど。


それが今や大学のサークルやそのOBのグループによる人力プロペラ機が主流となり、
強いチームは 10km、20km 飛んで当たり前になるとは。
技術というものは日々進歩するものだということを目の当たりにする。


今回、大会史上初めて往復 40km の距離を渡りきったチームが現れた。
学生時代は書類選考で落ちて悔しい思いをし、
会社に入ってからは仕事の合間に一人でコツコツと飛行機を作り続けたのだという。
今年それで9年目。昨年始めてエントリーして3位入賞。
会社にも活動を認められてチームが大きくなった。仲間が増えた。


20kmを超えて折り返し、40kmまで美しく距離を伸ばしていった。
危なげないところは何もなく、もっともっとどこまでも行けそうだった。
途中からは鳥たちも共にその横を飛んだ。
人間努力だな、諦めないことだなと見ててそっと涙が出てきた。
鳥人間コンテスト」としてのひとつの到達点。
歴史が変わった瞬間だった。


番組はその後、ディフェンディングチャンピオンである日大のチームの
パイロット争いで負けた学生をクローズアップしていた。
パイロットに決まった学生とはその後口も聞いていなかったというのが、大会を前に和解。
パイロットは様々な思いを胸に飛び立つが20km手前だったか、着水した。
最後のチームとして夕陽を浴びてキラキラと機体が輝いたが、その分波風強くなっていた。
その他、11年前優勝した東北大学パイロットがOBのチームで再挑戦など。


しばらく見ない間に、わかりやすく感動的になっていた。
理系+体育会系+青春という組み合わせがいいんだろうな。
一度ぐらい、琵琶湖の会場で生で見てみたいと思う。