朝の連ドラというもの

先ほど妻から LINE で「古市コータローって知ってる?」とあった。
「コレクターズのギターの人?」と返すと、
今日の『ひよっこ』に出演していると。
シシド・カフカの運命の恋人役。
今週末で終わりなのでまとめに入っているのだろう。
それが面白いほど台詞棒読みだったという。
「ごめん、時間かかっちまったけど、迎えにきた。
 一緒に、夢のサンフランシスコ、行かないか。おもしろいぞ」


いや、ほんと、よく出したなあ。
ミネタが人気だからかな。
失踪していた父の弟で、今でこそ田舎で農業をやってるけどロックが好きでという役。
演技もうまいし、彼にしかないマイルドな臭みのある存在感がいい。


と、語れるぐらい、『ひよっこ』は結構見た。
朝はさすがに見れないが、BSでの再放送とか。
妻やその友人たちがはまってて、『あまちゃん』以来の傑作だと。
朝の連ドラはストーリーのパターンがあって、
戦争だとか大変な状況の中から人生の目標を見出し成功した女性になるという
分かりやすいストーリーがあるんだけど、『ひよっこ』にはそれがない。
どこに向かってるのか分からないから、目が離せない。


集団就職で出てきて、父は失踪、工場の寮に入って仲間に出会うが、工場が閉鎖。
主人公は赤坂の洋食屋へ、父が見つかって田舎に戻った。
要約するととても淡々としている。
困った状況は出てくるけど比較的淡いものであって、
主人公も日々のささやかなことを大切に生きてはいるが、何をしたいのか分からない。
最後に恋人を見つけるぐらいか。ただただ時代と人生にほんのりと翻弄される。


なるほどなあ。一言で言うと、空気感か。
それでいくと前回の作品はドラマチックな筋書きを前に進ませるばかりが目的の
学芸会だったと妻たちは一刀両断。
ストーリーや設定が前に出すぎで登場人物はそれを説明する人形で終わった。


それはそうと、NHK 朝の連ドラの主題歌を集めたCDが出ないかなあとずっと思ってる。
今期の桑田佳祐「若い広場」も素晴らしかったけど、
宇多田ヒカルの「花束を君に」やAKB48の「365日の紙飛行機」とか。
中島みゆき「麦の唄」も忘れられない。
大御所がいい曲を提供するんですよね。
ドラマのタイトルや内容は何も思い出せないのに、主題歌だけ記憶に残っている。


もっと前のだと90年代半ば、ドリカムの「晴れたらいいね」
井上陽水の「カナディアン・アコーディオン
松任谷由実「春よ、来い」
この辺りからテーマ曲ではなく、その時々の旬の人を起用するようになったと思う。


今、AMAZON で見てみたらテーマ曲集はあったけどさすがに主題歌集はない。
レコード会社の枠を超えて、となるからかなり難しい。
でもそれを実現させることができるのは NHK だけなのであって。
いつかかなえてほしい。
その気になれば一曲ずつダウンロードしてプレイリストをつくればいいんだろうけど、
そういうのじゃなくて。各ドラマのあらすじや写真が充実したブックレット付で。