妻と妻の後輩ちゃんとの昨日のやりとり。
MDの話になった。
一回り下の後輩ちゃんは高校時代、TSUTAYAからCDを借りてはMDに録音していたという。
曲名をコンポでポチポチ入力したりしながら。
一回り上の僕はカセットテープだった。
妻曰く、高校・大学とカセットテープで、社会人になってからはMDになったと。
そこからテープを編集する話になった。
いろいろ思い出は尽きないけど、ふと思い出したことがあった。
中学のクラスメイトのA子さんは田原俊彦の「抱きしめてTonight」が好きすぎて
46分テープのA面からB面までひたすら「抱きしめてTonight」を繰り返しダビングした。
B子さんが家に遊びに行ったとき、そのテープを聞かされたのだという……
さすがにそれはどうかしてる、やばい、と言われた。
なぜか僕がヤバいような感じに思ってしまう。
そういえば僕も、と。
毎週録音してたんだけど、今思うと口パクだったから毎週同じ音だったんだよなあ。
それを友人から指摘されたときの、恥ずかしさを超えた衝撃。
ということにしておきたい。
妻もそうだったけど、歌番組を録音しようとして、
ケーブルでつなぐということを知らなかったから、
ラジカセのマイクをテレビに直接向けて録音しようとした。
周りの家族に「シーッ!」って言いながら。
そういう話よく聞くなあ。
渋谷にラジカセとカセットテープの専門店があってと
今日の NHK の朝イチの80年代特集でもやってたな。
最近またカセットテープが見直されている。
iPhone のように好きな曲をダイレクトに聞くのではなく、
テープの端から端まで聞くという手間暇かかるのがいいのだと。
デジタルな便利さが進みすぎると揺り戻って人はアナログに回帰する。
iPhone のカメラアプリで最近人気なのは
「現像」に一晩かかるレトロ調な風合いの写真が撮れるものだったか。
最近読んだ『2100年の科学ライフ』(ミチオ・カク)という本でも、
今から何十万年、何百万年も前の穴居人だった祖先の価値観がDNAの奥底にある。
そんなことが書かれていた。
新しい技術と原始的な欲求とがあったらついつい後者を選んでしまう。
昨晩カセットテープの話をした後に
ヒロシのぼっちキャンプを見ながら、そのことを考えた。