名古屋遠征 その2

日曜の朝、7時起き。
最上階の大浴場へ。空いてて、内風呂も露天風呂も貸切。
戻ってきて昨晩コンビニで買ったおにぎりを食べる。
名古屋のご当地ものなのか、海老天の小さいのが入っている。


8時半にホテルを出て地下鉄で名古屋駅へ。
コインロッカーに荷物を預ける。
待ち合わせ場所は金の時計のところ。
昨日夕方に下見をしたときには結構な人がいてこれは目印が必要だとなったけど、
朝のうちはそうでもない。妻の教室の人たちも時間通りに来た。
2人は前回の東京での集まりの際にお会いしている。
その他3名は今回が初めて。プラス、乳児が一人、幼稚園と小学生が一人ずつ。


名鉄線に乗って一駅、栄生駅で下りる。
トヨタ産業技術記念館は歩いてすぐ。
9時半に開館で、20分前には着いてしまった。
時間をつぶすために外で記念撮影をしていたらすぐ入り口前が行列になってしまった。
バスに乗ってくる人たちもいる。外国人観光客も多かった。


9時半前に開いて中に入ると、今回ガイドしてくれるSさんが待っている。
受付を済ませて、エントランスホールに入る。
中央には大きな円形のオブジェが。よく見るとこれは環状織機という。
豊田佐吉、未刊の発明。
それまでの織機が縦糸の間を横糸が往復することで織り上げていたとしたら、
これはらせん状に糸が織り上げられていく。
豊田佐吉は往復という動作は「戻る」のが嫌だったという。


しかしこの環状織機はかなりのお金を費やしたがうまくいかず、
豊田佐吉は自分が作った会社から放り出されてしまう。
頭に来た佐吉は海外の紡績工場などを視察することにする。
このとき、アメリカの先進技術に触れて日本に戻ってきてまた工場を一から始める。
背水の陣だったが、それが当たってまた会社が大きく育っていく。
この海外視察で自動車というものを見たのが後にトヨタ自動車を生むことになる。
こちらは息子の豊田喜一郎に任せた。
また、タカジアスターゼで有名な高峰譲吉にもアメリカで出会っている。
このときに「民間外交」の重要性を知る。
などなど。Sさんから筋道立てて、豊田佐吉豊田喜一郎の生涯を解説してもらった。


東京ドームよりも広いという敷地の中は大きく繊維館と自動車間に分かれ、
それぞれに産業遺産となった自動織機であるとかたくさんの展示物が。
しかもただ置いてあってイヤホンで解説を聞くというのではなく、
要所要所に若い女性の係員かリタイアして第二の人生を送る年配の男性の係員がいて、
綿から糸を紡いだり、糸が切れたら織機が止まる仕組みを解説したて実演したりと
face to face のコミュニケーションが充実していた。
ミュージアムかくあるべし。
Sさんは歴史的な流れ、トヨタの歴史の全体像を語り、各論はそれぞれの担当が。
スムーズな流れができていた。
この施設、180人近くが勤務していてそのうち約110人が常に勤務しているという。
ここまで人にお金がかけられるのはトヨタだからだなあ…


一番印象的だったのは、綿から糸を紡ぐというとき、「腕によりをかける」というように
よりをかけることで細くなり、強さを増していく。
そのよりを戻すと膨らんで、引っ張るとすぐ割けてしまう。
ボワボワした綿の塊だったのがいくつもの過程を経て強靭な繊維となっていく。
そのぞれぞれの段階のを触って確かめることができた。


自動車の方は、一番最初の、シボレーを解体して自転車にエンジンをつけるところから始まって、
実験を繰り返してエンジンに使う素材をイチから手作りする。
フォードの真似をしてボディをつくる。
などなどとてつもない苦労を経てトヨタの第一号の車が生み出されていった。


面白いのは、かつての車名は「トヨダ自動車」だったこと。
ロゴのコンテストを行ったときに
長崎出身のデザイナーが「トヨタ自動車」を基にしたデザインで提出して
それが選ばれ、以来「トヨタ自動車」となった。
長崎って濁点をつけない読み方が一般的なんですね。
マツザキではなくマツサキ、ナカジマではなくナカシマ。
それにトヨダよりもトヨタの方がスピード感があると。


体育館のような巨大なスペースに歴代のトヨタ車が並び、
奥の方ではロボットアームが車体を組み立てていく。
車の好きな人にはたまらないでしょうね。
子どもたちのためにプルバックカーをつくるワークショップも行われていた。


2時間案内してもらってそれでも駆け足。
ちゃんと見るなら半日でも足りないという。
Sさんに取ってもらった応接室で休憩兼振り返り。
Sさんが作成した豊田佐吉豊田喜一郎トヨタグループの歩みを重ねた年表を基に感想を話し合った。


その後12時半より館内のレストランで食事。
数量限定の「SAKICHIセット」を皆で頼む。
・軽くスモークした銀鮭と海老のグリーンサラダ仕立て 静岡県産セロリ入りドレッシング
静岡県産とこ豚ポークグリル ミックスベリーと赤ワイン煮込み 彩り野菜と共に
・自家製クレームブリュレ 静岡緑茶パイを添えて
・パン又はライス・コーヒー付き
これで1,500円。むしろ安いぐらいだった。
総勢10人ということで個室にしてもらい、15時半までずっとそこで過ごした。
小さい子どもがいるとなかなか移動が難しいですからね。
妻や教室の方たちはあれこれお題のことを話し合い、
僕は食べ終わるともう一度展示を見に行って、Sさんにお礼の挨拶を。
小さい子どものいる方は「テクノランド」という遊び場や図書室へ。


15時半にミュージアムを出て、名鉄線で名古屋駅に戻ってそこで解散。
大阪に戻る人たちもいれば、名古屋在住の方もいて、僕ら夫婦は東京から来ていた。


帰りの新幹線は17:02発。
少し時間がある。駅の「味仙」に行ってみたら入れそうだった。
台湾ラーメン手羽先を食べた。
これでももう思い残すことなし。
こちらの店は台湾ラーメンアメリカンはないんですね。
激辛で妻はほとんど食べられず。
矢場とん」でテイクアウトの串カツ、天むすの店で天むすと出汁巻き卵を。
コインロッカーから荷物を引き出して新幹線のホームへ。


缶ビールを飲んで『ブラスト公論』を読んでいるうちに寝落ち。
新横浜の近くまで来ていた。
中央線に乗って新宿まで。大江戸線に乗って帰ってきた。


この2日間、みみたの身に何か起きていないか2人してずっと心配していたけど、
玄関を開けるとトコトコみみたが階段を下りてきた。ほっとした。
スリスリしてくるのでお留守番のご褒美に新しい猫缶を。
エアコンはタイマーをつけていたはずが、ついていなかった。
毎日ではなく、一回きりとなっていたか。
給餌器は「CHK」の文字が。エラー?
みみたがガシガシしすぎたか…


旅の週末に疲れきって、お風呂を沸かして入る。
『Song to Soul』は The Monkees 「Daydream Believer」を見て眠る。
明日、月曜は午前休にした。