初めての眼科

年末に帰省してずっと本を読んでいたら
視界に埃が入り込んでいるのに気づいた。
真ん中から左側に浮かんで、下か左にツツーッと移動する。
そしてまた現れる。それを何度も何度も繰り返す。
なんだろう? ゴミが入ったのだろうか? それともまつげに?
右目はなんともなく、左目だけのようだ。
しばらく様子を見て、そのうち消えるかもしれないと思った。
しかし、その後3週間近く経過して状況は変わらず。
視界の中のわずかばかりの黒い糸くずは小さくもならないが、大きくもならない。
もしかしたらはっきり気づいたのがこのときであって、
もっと前からこういう状態だったような気がする。


これは俗に言う「飛蚊症」というものなのか。
でもあれはもっとたくさんの黒い染みなのではないか?
会社の周りの人に相談というか、雑談程度に話してみると
誰もが病院に行った方がいいと言う。
一方、これが関係するのか最近目が疲れていてそれが周り回って肩こりが激しい。
(焦点として本来合わせている箇所と染みと左目が2点を捉えているからか)


先週の3連休は風邪を引いて身動きがとれず、今日の朝ようやく行ってきた。
9時半に診察開始でそれに合わせて
家から一番近くのところに行ってみたら待合室が既にいっぱい。半分は子どもたち。
そうか、視力が低下して生まれて初めて眼鏡をかけるんだな…
うわーこれをずっと待っていたら午前中終わってしまうな、とぐったりする。


そこに追い討ちを掛けるように保険証を忘れてきていた。
というかいつも入れっぱなしにしてそこにしかありえない
財布の中に見当たらないのでこれは紛失してしまったか。
受付で話すと後ほど提示して差額が戻ってくるのは今月中までだという。
これは週明けに紛失・再発行の手続きをしても間に合わないだろうな。


とりあえず空いていた椅子に座って「飛蚊症」について書かれた
小さなリーフレットを読んでみる。
飛蚊症」そのものは病気ではないようだ。眼球の中の硝子体の濁り。
生まれつきだったら気にしなくていいし、老化現象にも伴って生じる。
しかしその原因が網膜剥離や網膜裂孔となるときもあって、
急速に浮遊物が増えたときには早急に診断を受けた方がいい。
失明することもありえる。


怖い、と思いつつも今の時点ではまだ大丈夫かと判断した。
診断を受けて一通り検査を受けても様子見となりそうな気がする。
とりあえず保険証が再発行されたらまた来よう。
正直、眼科にはびびってるんですね。
視力はずっと2.0を保ち続けて自分で来たのはこれが初めて。
小さいときに妹が眼鏡を掛けるというので一緒についていったとき、
待合室で退屈して廊下を歩いていたら奥の一室のドアが開いていて、
ベッドに横になっている老婆の目に注射器の針が刺さって固定されていたんですね。
ひー!! あれがどうもトラウマで…
どんなホラー/スプラッター映画をその後見てもあのときの映像に勝てるものがない。


結局のところこの糸くずを抱えて生きていくことになるのか。
これから先の何年か何十年かを。悪化させないように注意しながら。
先ほど少し調べてみたら日本では手術は一般的ではないようだ。
網膜剥離なんかじゃないよな、というのをはっきりさせるために
来月保険証ができたら受診するか…