世界バレー決勝

夜、世界バレー女子決勝の中継を見る。
セルビア対イタリア。
日本代表が出るときは地上波で、出ない時はBSになっちゃうんですね。
なんかそのうちは日本は強くなれないように思う。
バレーボールそのものの人気・関心を復活させなければ。

三次リーグはそのセルビア、イタリアと日本だったわけで。
組み合わせによっては日本の順位も上がったかもなあ、と思いつつ、
いや、やっぱ世界の壁は高いな、高すぎるな、とも。


なんかもう全然違う。
頂上決戦ともなるとバレーボールってボールを使った格闘技なんですね。
攻撃力というよりも破壊力。
スパイクが決まったときのボールは弾丸にしか見えない。
日本が勝てるわけがない。
身長ではなく、ガタイ。
体格で明らかに見劣りするので機略や戦術で、とか、
耐えて耐えて耐え忍ぶ、とか言ってる時点で勝てない。
ヨーロッパの選手からは時折雄叫びが聞こえた。
獣になるということ。インテリジェントな獣。
日本の選手もあんな雄叫びが上げられるようにならなければ勝てないのではないか。
いろんな意味で線が細すぎた。


先日の『プロフェッショナル 仕事の流儀』で
中田久美監督がいかに逸材であるかがよくわかった。
しかし、日本的な何かを追い求めているうちは世界一にはなれない、
ということもよくわかった決勝だった。


第二セットのミハイロビッチの三人抜いてのスパイク、
解説の方も語っていたけどバレーボール史上ベスト10に入ると。
見ることができてよかった。
なんであんなところに力強く打てるのか。
一筋の光が射しこんでコートに吸い込まれるかのようだった。
あれは今、この時点で世界一のスパイクだろう。
第5セット、13点目か14点目のボシュコビッチのスパイクも神がかっていた。


地力ではセルビアだろうか、しかしイタリアが乗っていた。
第5セットまでもつれ込んでセルビアがとてつもない集中力を。
初優勝を決める。
コートに倒れ込み、国旗を背負い、喜びを爆発させる選手たち。
いや、ほんとこの日の試合を見ることができてよかった。


今大会得点王のイタリア代表エゴヌがコートに沈む横顔は
2002年サッカーのワールドカップ決勝でブラジルに敗れたのち、
ゴールポストにもたれかかっていたオリバー・カーンを思い出させた。