初めてのグアム その4

12日。
グアム時間の7時過ぎに目を覚ます。日本だと6時か。
外を見ると夜明け後。昇りかけた日が空を黄色く染めている。
おお、ビーチで見るかと外に出ようとしたら妻も起き出して一緒に見に行くと。
砂浜に出て行く道が分からず、誰もいない正面玄関から出て裏に回る。
昨日ベランダから眺めていたら休憩中の従業員たちが集まって休んでいた辺り。
車両通行止めなどを過ぎて裏庭へ、そこから砂浜に下りていくことができた。
寄せては返す波。透明な水に洗われて砂の一粒一粒が清らかに横たわっている。
静かなビーチはいいものだ。他に散歩している人はまだ一人か二人。
遠くから背の高い波がゆるゆると近づいて来る。
サーフィンをするといい感じだろうか。


歩いているうちに階段に出て、上るとホテルのプール。
オフィシャルには8時オープンとなっていたが、
お年寄りが何人か既にのんびり泳いでいた。
ヘルパーのようなものを腕につけて水に浮かんで運動していたり。
東屋にて従業員が色鮮やかな花束を挿した花瓶を運んできて、
そこにさらに活け花のように花を追加する。


オープンバーもまだ営業はしていないが、空いているテーブルに座って男性が
テイクアウトのコーヒーを前にして書き物をしている。
僕らもホテルの中のカフェに入って
カットフルーツやコーヒー、クロワッサンサンド、マフィンサンドをテイクアウトして戻り、
プールサイドのテーブルで食べた。


部屋に戻る。妻は結婚式に向けて化粧や衣裳の準備。
9時半過ぎにロビーへ。皆アロハを着ている。
全員集まったので、バスに乗る。
昨日見かけた、繁華街を回っている赤いシャトルバスに「Just Married」と横断幕が。
乗り込む。ゆっくりと走りだす。
小さなバスは窓を取り外していて開放的。
藪の中の道を進んですぐ、岬に立つ教会に出た。


チャペルに入って待つ。
こじんまりとしたきれいな礼拝堂は3階ぐらいの高さがあっただろうか。
吹き抜けで前面がガラス張りで開放感があった。
目の前には鮮やかに青い海。
時折船が通り過ぎ、バナナボート? マリンスポーツを楽しむ人たちが。
神父さんが入ってきて、時間が来るまでは気前よく写真撮影に応じてくれた。
しかし、新婦友人の若い女の子たちとばかり喜んで写真を撮っていた。ははは。


新郎新婦の準備が整い、式が始める。
式の間は参列者の写真・ビデオの撮影はご遠慮くださいと注意事項にあった。
ホテルのカメラマンが撮影する。
日本のように写真がオプションなのだろうかと思ったが、ふと気づく。
カメラマンがせっかく撮っても皆スマホで写真を撮っている姿ばかりだと台無しだ。
写真を撮ることにばかり気を取られて、結婚式そのものに向かう厳粛な気持ちが削がれていく。
これはむしろいいことじゃないか。
式が一通り終わると、新郎新婦を囲んですきに写真撮影していい時間が用意された。


教会からバスに乗って今度はビーチへ。
下りてBBQガーデンからおいしそうな匂いが漂っている側を歩き、
一般客が海で遊んでいるところで新郎はタキシードを着て、新婦はウエディングドレスで写真撮影。
僕らも年賀状用の写真を撮ってもらった。


ホテルに戻って、高級レストランの部屋をひとつ貸し切ってウエディングパーティー
教会での結婚式で歌った女性とオルガンを弾いた男性が着替えて、定番の曲を歌ってくれた。
男性はギターに持ち替えて。リズムボックスをバックにして。
僕らも手拍子して、分かる曲は歌った。


「Tiny Bubbles」(Don Ho) だったのかな
「Can't Help Falling in Love」(Elvis Presley)
「Daydream Believer」(The Monkeys)
 4曲目、思い出せないが、プレスリーが南国をイメージして歌った曲だったと思う
「I Just Called to Say I Love You」(Stevie Wonder)
「Someday Prince Will Come」(Amy Winehouse)
「Have You Ever Seen the Rain ?」(Creedence Clearwater Revival)
「Cant Take My Eyes off You」(Boys Town Gang etc.)
「Beautiful Sunday」(Daniel Boon)


僕らが日本人ということで、CMで耳にする定番曲ばかり。
最初の曲が思い出せず、ふたりが帰った後でホテルの人に問い合わせしたところ
わざわざ電話で確認してくれた。
「Tint Bubbles」(Don Ho) だという。
あとで部屋に戻って YouTUbe で聞いてみると違うような…?
どうなんだろう。