銭湯、温泉

昨晩晩御飯を食べるときに何げなくつけたテレビが
サンドイッチマンの「お風呂いただきます」
目黒区押上の銭湯だった。
客足が遠のいて廃業を考えたとき、温泉が出て息を吹き返したのだという。
 
コロナ禍で銭湯も大変だろうな。
……と、思いつつ今住んでいるところには近くに銭湯がない。
かつては農地が広がっていたのが住宅地に置き換わっていった。
そういう場合昔ながらの銭湯、というのはなんだか似合わない。
昔はあったのかもしれないが。
 
代わりというか、スーパー銭湯が一軒あって一頃は土日ともなると
駐車場がいっぱいになっていたけど今はまばら。
それでもまだチラホラと車が停まっている。
自粛を求められるこのご時世にすごい度胸してるなあと思う。
新型コロナウイルスは熱に弱い、だから春先には全滅するという噂が
二月、まことしやかに囁かれていた。
それを今も信じているということなのだろうか。
でもまあ確かに体を洗うためにある場所なのだから
いくら密閉とはいえ他の娯楽施設よりはましなのかもしれない。
子供たちをどこにも連れていくことができず、せめてということもあるだろう。
 
飲食店も大変な状況が続いていたが、銭湯も大変なんじゃないか。
公衆衛生の観点から銭湯は休業要請の対象になっていないとはいえ、
燃料代がかかる割に利用者は大幅に減ったはずで。
かといって安易に閉めるわけにもいかない。
飲食店ならコンビニや他の開いている店という選択肢があるが、
風呂場やシャワールームのないアパートに住んでいる場合、どうするのかと。
 
先日どこかで読んだ記事でトラック運転手は大変な状況が続いていると。
自宅で過ごす時間が増えて配達する量は盆暮れ並みに増えたっきり減りそうにない。
その一方で緊急事態宣言が出て
ガソリンスタンドのシャワー室が一時期閉鎖され、使えなくなっていた。
その間、水飲み場で体を洗ったりしたのだという。
そんなことになっていたとは。思いもよらなかった。
 
自宅で手軽に気分転換ができると入浴剤が売れているという話を先日妻から聞いた。
時間ができてゆっくりお風呂に入る人も増えた、ということなんだろうな。
そんなことを考えていると家の近くのスーパー銭湯に入りに行きたくなる。
 
外国人観光客をあてにした温泉旅館が次々に廃業しているというニュースも聞く。
太宰治ゆかりの船橋の老舗の旅館も廃業することになった。
昨年二回訪れた南房総の宿、台風の被害に遭って再開したばかりだったのに。
大丈夫だろうか。落ち着いたら泊まりに行きたいと思う。
それまで持ちこたえてほしい。