混乱が続く

明日・明後日は奥多摩の小さな温泉宿へ。
前から予定はしていたんだけど
ここに来て急に東京に緊急事態宣言が出そうというところで
ギリギリ駆け込んでる感が出てきてしまって、なんとも心苦しい。
まん延防止等重点措置も適用されているし、本来なら行くべきではないのだろう。
とはいえ、車で移動してひと気がそんなにないと思われる
(いや、みんながそう思って人手がむしろ多い?)
奥多摩に出かけ、行った先では手洗いうがい、消毒をいつも通り欠かさず、
人の多いところには近寄らない、宿も個室で食べて温泉に入るだけ。
 
どこからいけないことなのか、というのがよくわからない。
誰もが今、そうだろう。
それぞれの基準で持って、街で見かけた、ネットで見聞きした出来事に対して、
「あんな人がいる」と怒ったり、あきれたりしている。
 
例えば、最近、夜、街で複数人で歩きながら
缶ビールや缶チューハイを飲んでいる人たちが増えたように思う。
顎にマスクをかけて。
今日床屋で聞いた話では、近くの路上や広場に集まって
夜中酒を飲む若者が増えたと。
なんだかなあと思う人もいるだろうし、
当事者からすれば「それぐらい、たいしたことないだろ」と。
誰しも他人事と思いたい。
なんにしても、このままだと感染者が減るということはない。
地球上の全員が感染するということのない限り。
でも僕も、人のことは言えないだろう。
 
そういえば。
今日の昼、飯田橋のクリニックへ。月一の花粉症の薬をもらう。
予約の時間まで少し間が空いたので先に昼を食べに行った。
在宅勤務になる前はよく通った町中華
先客に大学生のグループがいた。
6人でひとつのテーブルを囲んでいる。
待っている間、女の子が1人ずっと喋っている。
料理が届く。
女の子が食べている間も喋っている。そして言うには、
「ねえ、なんでみんな黙ってるの?
 私、食べてるときに静かなのは好きじゃない」
唖然とした。
ああ、この女の子は今、どういう状況なのかよくわからずに
この1年間生きてきたのか。よく生きてこれたな。
でもこの僕は、この女の子を責められるほど立派な生き方をしているだろうか?
 
緊急事態宣言が出ても影響のあるのは飲食店だけだったり、
それが解除されたり、
まん延防止等重点措置が出てみたりと目まぐるしく状況が変わって
また緊急事態宣言が出る。
飲食店も旅館も皆、対応が大変だ。
いつまで休業します、時短営業しますという貼り紙の日付のとこだけ
紙を貼ったり、書き直したり。
その貼り紙も色あせてしまっている。
 
小さな飲食店ならば休業して給付金をもらうという選択肢もあるが、
肉や野菜の仕入れがなくなるので卸業の経営を圧迫している
というニュースもよく見る。
 
非常事態宣言が出て
日曜か月曜には都内での飲食店での酒類の提供が禁止される。
だとしたら僕なんかはすぐ目と鼻の先の和光市に行けばいいのだろうか。
単に行ける人は周辺の県に行って飲むだけに終わらないか。
一方で飲食店側からすれば
利益の出る酒類の提供を奪われることで今以上の死活問題だろう。
何にしても一都三県連帯で酒類の提供が当面なくなるのか。
 
混乱が続く。
ワクチンも一般人は結局年内は打てないだろう、という話も聞く。
その中でそれぞれが、自己責任の積み重ねで生きていく。
疲弊して麻痺しているのが今、ということか。