ウルトラセブン

日曜朝8時から NHK-BS3 でウルトラセブンの4Kリマスター版を放送している。
先月そのことに気づいて、早起きした日は見るようにしている。
今日は海底軍艦だった。残念ながらメトロン星人は既に終わっていた。
番組冒頭、差別的表現が含まれるがそのまま放送する
といった断り書きを挟んだうえで、主題歌抜きで本編が始まる。
 
設定としては近未来ということになるんだけど、
大人になった今、21世紀も20年が過ぎた今みるとなるほどなあと思ったのは
斬新なデザインの戦闘機や宇宙船や潜水艇は出てくるのに
電話は往年の黒電話に色を塗っただけのもので
ダイヤル式で受話器と本体との間のコードはクルクル巻いた例のものだ。
ここが想像力の限界なのか。
コードレスや携帯電話という発想にまでは至らなかったようだ。
いや、子供向けの番組なので何から何までガラッと変えすぎると
ついていけなくなるという配慮があったのかもしれない。
 
そこに電話がかかってきて、
「はい、地球防衛軍です。なに? 怪獣が現れた?」
と応答したときには思わずずっこけた。
そんな大事な組織の指令室が直電なのか。
もしかして電話帳にも載ってるぐらい公なのか。
地球防衛軍やウルトラ警備隊は秘密の組織ではないのか。
いくらなんでも代表電話があって
受付がとって内線に回すとなるべきではないか。
しかし、これこそ子供向け番組ということで簡略化しているのだろう。
 
なんにせよ牧歌的な時代だった。
地球防衛軍の電話番号を悪用しようとする輩も少なかっただろう。
先日、とある作家の昭和40年代の本を中古で取り寄せて読んだら
巻末の作者紹介にて家の住所まで記載していた。
今なら考えられない。
テクノロジーの変化はある程度想像できる。
コンパクトになるとか、コードレスになるとか。
プライバシーの保護とか差別的表現への配慮といった社会の流れを
予見する方がよほど難しい。
 
そういえばウルトラマンウルトラセブンには空飛ぶ車みたいなのは出なかった覚えが。
あの頃の正月の新聞で50年後の未来を予想、とかいうと真っ先に出てきそうだけど。
これも特撮が必要でコストがかかったからなんだろうな。
 
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08/22追記。次回の『人間牧場』を見ていたら
アクセサリー型無線機も空飛ぶ車も出てきた。
迂闊なことは言えないですね……