みみた、その後。
梅雨明けから８月の暑い時期にかけて
毎晩起こされては不機嫌そうに齧られてばかりだった。
一度や二度ではなく、一時間おきに三度・四度という日もあった。
冬のように布団に潜り込んでやり過ごすということはできず、
下の部屋に移って小さなソファーの上で丸まって寝ることもあった。
余りの暑さの中、人間と違って体温コントロールが難しく、
イライラを募らせるばかりだったか。
あるいは腎臓が弱っているかもしれないと
毎晩煮干しを上げるのはやめて
腎臓ケアのチュールやスナックを少しずつ与えたのがよかったのかもしれない。
闇雲にキッチンの食べ物を漁るのもなくなったなあ。
夜はチュール一本に猫缶一匙、カリカリ一掬い、猫用の乾燥かまぼこ一欠けら
とたくさん与えてるからだろうけど。
さらにブレスケアのスナック、毛玉ケアのスナックまで。
あげなきゃあげないでずっとねだってくるし、夜中も起こされる。
でも口が肥えてきて毛玉ケアのスナックはおいしくないのか
半分近く残していることも多い。
そのまま皿から片づけないでいると一晩経ってもそのままだったり。
それでも僕を起こしに来る。
このみみたの変化は秋の訪れなのか、
それともみみた自身が人生の秋を迎えつつあるのか。
早いものでこの11月で５年生きたことになるか。
そういえば、春先の食欲が異常だった時期には
フェルトのボールを与えるとそれすら食べてしまっていた。
だからしばらく出さないでいたんだけど、
先月ぐらいから試しに出してみたら食べなくなった。
普通にボールで遊ぼうとする。
くわえてきてポトリと落として投げろ投げろとせがむ。
夜寝ていると噛まれてフギャーと鳴いて起こされて、
なんだよ、食べすぎだろと布団をかぶって隠れる。
諦めたみみたがトコトコと去っていく。
朝起きて枕元を見るとボールが転がっている。
そうか……、遊びたかったのか。
そんなことが最近多い。
しかし、それも午前３時とか４時なんだけど。
