はじめてのPayPay

昨日の『はじめての江戸風鈴』にて江戸風鈴の展示販売を行った。
支払い方法をどうするか、というのがひとつの問題となる。
もちろん、現金でその場で支払えるのがよい。
職人の方が現場にいて、ならば通常は職人の方が用意する。
今回は遠隔で工房から参加となったため、
誰が財布を管理するか、釣銭の用意をどうするかなど
細々とした課題が出てきて今回は見送ることにした。
工房側で PayPay の QRコードを取得しているというので、それで代える。
どうしても欲しいという人には工房の ECサイトに誘導すると決まった。
 
僕はどうしてもそういった○○ペイの類を使う気になれなかった。
不要な買い物が増えてしまうとかそういう理由以上に
なんか信用できなくて。
 
5年ぐらい前かな、中国ではスマホの普及と
アリババのアリペイなどのスマホ決済の普及が想像以上に進んでいて
道端の露天でも QRコードにピッとかざして決済している、
現金を持ち歩くことは少なくなったと。
話題になった『アフターデジタル』を読むとその辺り詳しく書かれていた。
中国も韓国も利用者の割合が相当高く、
(僕のような人が多いからか)日本はかなり遅れていることになる。
 
聞くと自治体なのか商工会なのか地域によって温度差がありそうだ。
2割引きセールが頻繁に行われるなどで秩父ではかなり使われているという。
熊本の義父もポイント還元率が高いのでよく利用すると。
 
しかしなあ、Yahoo! からしきりに PayPay を利用するとこんな便利、
なんちゃらキャンペーンでポイントをこんなに還元と
何かをするたびに出てくると逆にうさんくさく。
若い頃、丸井に行くと何かっていうとマルイカードをつくれと進められて
二度と行かなくなったのと一緒。
(今は銀座の b8ta の件などで D2C というと丸井、らしいがそれでも行きたくない)
 
とはいえ食わず嫌いもいかんかとこの機会に iPhone にアプリを入れて使ってみた。
江戸風鈴を自宅用に買うのをきっかけに、自分でも試してみる。
アプリを立ち上げてクレジットカードを登録する。
店頭の QRコードをスキャンして、
自分で購入金額を打ちこんでそれを販売者に見せる。
購入行為自体は簡単だった。
 
でもなあ。
それ以外の機能なのかクーポンなのかごちゃごちゃしててわかりにくいし、
風鈴をもう一つ買おうとしたらカード払いで
1日に利用できるのは5,000円までという制限に引っ掛かってわけわからず。
しきりにチャージに誘導しようとする。
じゃあそうするかと選ぶと
チャージ方法はヤフーカードか銀行口座だけだという。
えー!? まだ20年前の丸井みたいなことしてるのか。
おおかた PayPay での安心な決済のためにこの機会にソフトバンクグループのカードを、
ということなんだろうけど。
こういう囲い込みがガラパゴス化を生むのにな。
ものすごくげんなりした。
こういう姿勢があるから、日本に〇〇ペイが普及しないのだと思う。
 
銀行口座の追加をやろうとしたら本人確認のため
運転免許証の写真の裏表斜めを撮影、顔を撮影、まばたきをしているところを撮影。
この最後の瞬きがうまく撮れず。
かなり時間がかかって、かつ、スマホ片手日何度もやり直してるのはなんかばかばかしかった。
それでようやく最後まで行っても審査まで最大数日かかるという。
今すぐ購入したいのに。
日本のスマホ決済もこの程度なんだな。
(カードの限度額を増やすという選択肢もあったので、結局そちらで対応した)
 
最後に「ペイペイ!」ってアプリが言うのも子供だましでばかばかしかった。
というか、恥ずかしい。
(それで言えば宮川大輔の出るCMもばかばかしい)
 
1人、近くで店を出していた方が暇なときに顔を出してくれて、
せっかくだから江戸風鈴をひとつ買おうと。
なのに現金では購入できないとなると、えー!? と何度も驚かれた。
PayPay しかありませんと言うと、「PayPay なんてお年寄りには無理よ!」
近くに息子の方がいたので来てもらうも、彼も PayPay は使ってないし、
まさかその場でインストールしてくれることもなく。1件販売機会を失う。
全然 PayPay が使われなかったわけではなくて僕も含め4人か5人は PayPay で支払った。
しかしそのNGだった1件が気になって仕方がない。
ものすごく大きなハードルに感じられた。
 
他のペイメントサービスを使ってみて利便性の比較をしてみるべきなんだろうけど、
僕は今回のことで懲りて当面使う気になれない。
ネガティブな話ですみません。