サラメシにて

先日のNHK『サラメシ』はビールがテーマ。
新潟県十日町市にてクラフトビール工房を立ち上げた女性。
若い青年と二人きりで全ての業務を行う。
ビールの仕込みから瓶詰、包装、イベントでの販売まで。
越後妻有にちなんで「妻有ビール」という。
大地の芸術祭』を見に行ったばかりなので、おっ、と思う。
仕込みの日は朝から晩まで大忙しのため、昼さっと食べられるものをと
女性は前の晩、カレーや丼ものを仕込んでおく。
このときはおそらく、鶏のささ身でカレーをつくっていた。
 
もう一軒、取材に向かったのが長野県にある
「ヤッホーブルーイング」の工場。
よなよなエール」とか「水曜日の猫」とか遊び心のある缶ビール。
最近はどこのスーパー、コンビニにも置いてあるような。都心だけかな。
社員は50人ぐらいなのだろうか。
朝はまず朝礼を行うんだけど、これが雑談を皆が一人ずつ披露するというもので。
「朝、家を出たら駐車場に半分になったかぼちゃが落ちてたんです」
え? なんで? という声も上がるが、笑ってそこで終わり。次の人へ。
小さい会社で一人何役もこなさなければならず、どんどん助け合っていく必要がある。
コミュニケーションが大事だから、という目的。
なるほどなあ。伸びる会社は違うなあと思う。
 
もう一ついいなあと思ったのが、サラメシなので昼の時間。
タイから来たという女性たちが何人か働いている。
おかずを多めにつくってきて持ち寄る。
彼女たちの間だけでシェアするのではなく、
弁当に時間もお金もかけられない若者にも分けてあげる。
皆で楽しく食べる。
ああ、だからヤッホーブルーイングはうまいんだな、と納得した。
心がけが違う。
 
昼に食べるもの、食べたものを紹介するだけなのに
世の中のいろんなことが見えてくる。
よくできた番組は懐が深いな、とサラメシを見ながらいつも思う。