『限界ニュータウン』続き

金曜に『限界ニュータウン』のことを twitter に書いて青熊書店のタグをつけた。
なんの偶然か次の日土曜、
神保町 PASSAGE の棚主でもある社会経済学者の松原隆一郎先生が
毎日新聞の書評で取り上げましたと、お弟子さんから連絡が。
先生からも直接引用リツイートがあって、youtubeも面白いですよと。
これは見ないわけにはいかないと昨日夜、妻と二人見てみた。
 
『資産価値ZERO -限界ニュータウン探訪記-』にいくつか上がっている動画のうち、
ここが「本場」だろうと成田市臼作のものを。
【放棄分譲地】成田市臼作 千葉県最大規模の放棄ニュータウン(前編)
【放棄分譲地】成田市臼作 千葉県最大規模の放棄ニュータウン(後編)
【追記】(成田市臼作 千葉県最大規模の放棄分譲地)
面白くて関連するのを一通り見てしまった。
 
『限界ニュータウン』を読んで現地に行ってみたくなったものの、
文章が明快だったのでかなりイメージが湧いていた。
動画を見てみたら状況の悲惨さはそれ以上だった。
成田市臼作につくられた分譲地は105戸の規模だったか。
とても大きい。それが全く住宅の建てられることなく荒れ果ててしまっている。
朽ち果てた公園、浄化施設、給水塔。
草木に覆われた道路ももはや人の通る状態にない。
本来はきちんとした不動産会社が開発を進めていたが、何らかの事情で完成間近に倒産。
実態のよくわからない土地投機会社が購入して、
いくつかダミーの会社の間で所有権移転登記を繰り返していた。
そして今は税金未納で成田市から差し押さえが何度も。
 
前半の荒れ果てた放棄分譲地を歩くところはこの世の終わりのようで、
後半のなぜこうなったかの調査はこの世の闇を見るようだった。
一般市民が普通に暮らしていたら出会うことのないような闇。
これがこの国の首都圏、通勤圏内の出来事なのか……
きちんと調べて動画を製作する姿勢に感心させられた。
コメント欄にも多数の好意的なコメントが。
すごいことになってるな。
 
いやー、想像以上に面白かった。
他の動画も見てみよう。