先週買ったCD #113:2022/12/12-2022/12/18

2022/12/13: メルカリ
Giant Sand 「Official Bootleg Series Volume One」 \1200
 
2022/12/14: www.hmv.co.jp
The Chainsmokers 「Memories Do Not Open」 \880</b>
 
2022/12/14: BOOKOFF 上野広小路
The Damned 「Final Damnation」 \1210</b>
 
2022/12/17: BOOKOFF 国立駅南口店
渡辺香津美 「おやつ② 遠足」 \550
To Rococo Rot and i-sound 「music is a hungry ghost」 \330
(V.A.) 「Talkin'Loud Meets Free Soul」 \792</b>
 
2022/12/17: tower.jp
To Rococo Rot 「John Peel BBC Sessions 97-99」 \2691
 
2022/12/18: diskunion.net
Swing Out Sister 「The Essential Swing Out Sister」 \1700
Spacemen 3 「The Perfect Priscription」 \1300
Willie Nelson 「Teatro」 \480
 
---
The Damned 「Final Damnation」
 
このところ仕事でやさぐれていて、聞くのはパンクばかり。
80年代初めまでのクラシックと、90年代のメロコアと。
ブルーハーツもクラッシュも、ほんとのパンクはまっすぐ真剣で、どこか不器用で、その分優しい。
 
先月ぐらいからメロコアを後追いで買って聞いてる。
Rancid / Offspring / Pennywise さらに遡って Descendents など。
ブックオフも DsikUnion もこの辺りの日本盤、帯付きで数百円で買える。
あの頃の音が、アラフィフの今、なんか心に染みる。
 
実はメロコアってどこからどこまでがそうで、というのがなかなか難しくて
Bad Religion の Epitaph Records 所属がそうなのか、
Epitaph Records のコンピ『Punk - O - Rama』のシリーズに収録されていればいいのか、
逆にそういうところとは無縁の Green Day は違うのかなど。
なんかよくわからない。
……まあ、いいか。
 
クラシックの方はだいたい持っている。
イギリスだと、 Sex Pistols / The Clash / The Damned /
The Stranglers / The Jam / The Undertones / The Adverts ...
アメリカだと、Ramones / Television / Patti Smith /
New York Dolls / Johnny Thundrs & The Heart Breakers ...
Ramones の 『Ramones Mania』を持ってなかったことに気づいて
これはいかんと最近購入。
(高校時代にレンタルから借りてダビングしたテープは伸びるほど聞いたけど)
 
そんな中、先日上野で忘年会があって、
あ、万札しかないと崩しに行ったのが上野広小路駅すぐのブックオフ
何か一枚買うかと棚を見ていたら目に留まったのが、
1988年、The Damned のオリジナルメンバー集結の解散ライヴのCDだった。
 
オリジナルというと、あれですよ。
ギターがブライアン・ジェイムズ。
UKパンク史上最高のギタリストと呼ばれつつも、1作目を出して脱退。
ベースがキャプテン・センシブル。
ブライアン・ジェイムズ脱退後ギターに転向するもソロになるために脱退。
ヴォーカルがデイヴ・ヴァニアン。
唯一脱退せず The Damned に残っていた吸血鬼メイク。墓掘りの仕事をしていたとか。
ドラムがラット・スキャビーズ。
デイヴと並んでオリジナル・メンバーとして支えた。
 
1作目の『地獄に堕ちた野郎ども』(1977)はパンク史上最初のアルバム。
Sex Pistols よりも早かった。パンク史上最高の 1st album はこれだと僕も思う。
2作目はなぜか Pink Floydデイヴ・メイソンがプロデュース。
正直、僕も聞いていない。
3作目の『Machine Gun Etiquette』(1979)は彼らの最高傑作。
キャプテン・センシブルが音楽面のイニシアティブをとって、メロディー重視の泣きのパンク。
メロコアの元祖は、僕はこのアルバムだと思う。
Thee Michelle Gun Elephant の名前の由来は
彼らの前身バンドの所属していた音楽サークルの先輩が泥酔してこのレコードのジャケットを見て、
このように読んだから、というのは有名な話。
シングルになった ”Love Song” はパンクを越えた、ロックンロールの名曲。
 
もっと正直に言うと、4作目以後は僕は聞いていない。
1作目と3作目が全て。
でもまあいいじゃないですか。世の中の評価もたぶんそうだと思う。
(熱心なファンのかた、すみません)
 
他、いくつかライヴアルバムを持っていた。
1981年のライヴを収録した 「Mindless Directionless Energy」 は国内盤が出て
高校2年生の時、 1992年か、夜店通りに一時的にあった『Be-Bop』で買った。
The Damned のアルバムを聞きたくてもその当時他になかった。
しかし余りにも音質がしょぼかった覚えがあって、売ってしまった。
最近になって懐かしくなって買い直したけど、まあよほどのファンじゃない限り手を出すものじゃないか。
 
彼らのライヴアルバムだと『Live Shepperton 1980』がベストとされる。
僕も昨年か、リマスターされた紙ジャケを購入した。
うーん、まあ、これなんだろうな。
3作目の『Machine Gun Etiquette』を中心に、1作目の『地獄に堕ちた野郎ども』の曲もちらほらと。
 
こちらはどうか。
ザラザラ、ゴツゴツした演奏で予想通りのドシャメシャ。
上手い下手で言ったら間違いなく下手。
でも会場の熱気はムンムンと伝わってくる。
 
前半は『地獄に堕ちた野郎ども』の曲がメインというかほぼ全曲演奏。
ビートルズの”Help”に、イギー・ポップの”I Feel Alright”のカバーも含めて。
後半はブライアン・ジェイムズが抜けて、キャプテン・センシブルがギターに変わって
主に『Machine Gun Etiquette』の曲を。
”I Just Can't Be Happy Today” や ”Love Song” など。
最後はアンコールなのか、解説に寄ればブライアン・ジェイムズが戻ってきて
ストーンズの ”The Last Time” を。
 
もう一度書く。
上手い下手で言ったら間違いなく下手。
でも、それがたまらなくかっこいいんだよなあ。
破れかぶれで、ただこの一瞬で全てを燃やし尽くす。
The Damned ってパンク云々以前に最高のロックンロールバンドだったんだなあ
というのがよくわかった。
 
今これを書きながら、
『地獄に堕ちた野郎ども』と『Machine Gun Etiquette』を繰り返し聞く。
ただただ胸が熱くなる。