先週買ったCD #101:2022/09/12-2022/09/18

2022/09/13: www.hmv.co.jp
RC Succession 「First Budohkan Dec.24.1981」 \3960
Allman Brothers Band 「Wipe The Windows, Check The Oil, Dollar Gas」 \1972
Neil YoungOfficial Release Series Discs 13,14, 20 &21」 \7636
The House of Love 「Burn Down The World」 \7623
Laibach 「Wir Sind Das Volk」 \2722
 
2022/09/13: www.hmv.co.jp
Mutemath 「Armistice Live」 \110
 
2022/09/13: www.amazon.co.jp
GreeeeN 「バーチャル3DライブCD!? SHIBUYA」 \1
(V.A.) 「Queen’s Fellows yuming 30th anniversary cover album」 \228
Little Dragon 「Nabuma Rubberband」 \149
KoopKoop Islands」 \500
ハナレグミ ・So Manu Tears 「どこまでいくの実況録音145分」 \1200
 
2022/09/14: www.amazon.co.jp
GreeeeN 「バーチャル3DライブCD!? DOME」 \1
Mutemath 「Reset EP」 \2
 
2022/09/15: www.hmv.co.jp
Larsen-Feiten Band 「Full Moon」 (\1316)
Brecker Brothers 「Live and Unreleased」 (\3036)
HMVのポイントで
 
2022/09/16: diskunion.net
花電車 「Live At Nowhere 1987-1989」 \2650
The Slits 「The John Peel Sessions」 \1300
Percy Faith 「Percy Faith's Greatest Hits」 \2650
 
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The House of Love 「Burn Down The World」
 
ロックにもいろんなジャンルがあるけど、
最もつかみどころないもののひとつが「ギターロック」というもの。
正確な定義はよくわからず。(僕も今のところ調べないでおく)
演奏する楽器にギターが含まれている、ということなら9割方そうであって、
ロックそのものとニアリーイコールとなる。
でも、そういうことではない。
誰もジミヘンのことをギターロックとは呼ばない。(と思う)
ビートルズストーンズのことをそう呼ぶこともない。
レッチリU2についてもそうだ。
ギターの名手がいるからといって
Allman Brothers Band や Tedeschi Trucks Bandをギターロックと呼ぶこともない。
 
でも、Television や The Smiths はギターロックと呼んでしっくりくるものがある。
あくまで個人的な意見ですが……
なんだろう。どう定義したらいいだろう。
大御所をそう呼ぶのはためらわれる。有名であっても中堅どころ。
リズムにこだわって器用にあれこれこなせるバンドも異なる。
もちろん、メンバーにキーボードやサックスがいてそちらが目立つ、というのは違う。
パンク以後のギター、ベース、ドラム、ヴォーカルのシンプルな編成のバンド、
まっすぐな曲をまっすぐに演奏するストイックなバンドというイメージがある。
 
イギリスで真っ先に僕が思いつくのはこの The House Of Love かな。
ポップさとルーズさをそこはかとなく感じさせる、生真面目な音。
いつも俯いて、前髪に隠された目が周りに見えないような。
ささくれだって、憂いがあって。
素で、ありのままの自分でいるだけで屈折してしまう。
ヴォーカル、ギターのガイ・チャドウィックの外見からしてそんなような。
決して美男子ではない。ギターがあって救われた、というような。
(でも実際には大人しい好青年でもなんでもなくて
 来日公演の際には飲んだくれのワイルドな人間のクズ系だった
 という記事をだいぶ前に読んだことがある)
 
ややこしいことに、インディーズの Creation Records から出した
1作目(1988)がバンド名そのままの「The House Of Love」で
翌年、メジャーの Fontana に移籍してからの2作目(1989)もまた
タイトルが「The House Of Love」となる。
インディーズの音が気に入らず、新規まき直しだったのだろうか。
内容はどちらも甲乙つけがたい。
繊細で今にも壊れそうな1作目。
たくましさを身に着けた2作目。
彼らの代表曲”Shine On”はインディーズ時代はシングルのみ、
1作目にはデモ・バージョンのみボーナストラック的に収録。
2作目には新録バージョンが収録されている。
名刺代わり、ということなのだろう。
 
今回購入したのは Fontana 時代を集めた8枚組。
オリジナルアルバムは3作。
「The House Of Love」(1989)
「Babe Rainbow」(1992)
「Audience With The Mind」(1993)
それぞれデモやライヴ、別ミックスが追加されている。
2作目の頃のアルバム未収録曲を集めた編集盤の
「A Spy In The House Of Love」(1990)
その拡張盤という位置づけなのだろう、そのパート2とパート3
そして当時のライヴ音源が2枚。
「Live In Leicester Polytechnic 1990」
「Live At Tasco Warehouse, London, May 31st 1991」
 
目玉は後半の未発表曲、未発表バージョン集やライブアルバム。
彼らは「John Peel Sessions」や「Live at the BBC
といったアルバムを何種類か出してはいるが。
そもそも曲がいいので全然飽きない。
 
残念なことにオリジナルアルバムはリマスターされていないようだ。
音が悪い、というわけではないけれど。
もう少しクリアになった音だとよかった。
 
それはそうと僕がこのバンドに興味を持ったのは
「A Spy In The House Of Love」からで。
アナイス・ニンの『愛の家のスパイ』からとったのだと思われる。
バンド名自体がここからなのだろうか。
でないとなかなかこんな名前正面切ってつけられないですよね。
そういう文学的なところがたまらなかった。
そう、ギターロックの音にはどこか文学青年的な匂いがした。
 
付記。
「Live In Leicester Polytechnic 1990」は音が平板で
歌も演奏もどこか不安定なところがある。
「Live At Tasco Warehouse, London, May 31st 1991」
こちらは音に厚みがあって迫力が全然違う。
冒頭の3曲が1991年のロンドンで、残りは1992年のニューヨークでのライヴ。