朝ドラ『らんまん』もいよいよ最終回。
昨日、一昨日と大団円の様相を呈して、懐かしい面々も再集結。
とにかく面白かった。よくできていた。
BSで07:15から『あまちゃん』の再放送と続けて
07:30の『らんまん』を見ることのできたこの半年は
奇跡の30分と言っていいだろう。
朝ドラ史上屈指の名作として今後も上位に君臨し続けるだろう。
しかし、ここ数年の朝ドラでNo.1かというと違う。
やはり、『カムカムエヴリバディ』だと思う。
地に足の着いた人間ドラマとしての側面と
どこに向かうかわからない奇想天外さのバランスが絶妙だった。絶妙すぎた。
3世代の物語をあんこ、ラジオ英会話、サッチモといった小道具で
定点観測する脚本がうますぎしたし、
100点満点のドラマ。
もう二度とこんなドラマは生まれないだろう。
『らんまん』は人間のドラマとしてもそれを演じる役者たちとしても素晴らしかった。
申し分なかった。心に残る見せ場も多かった。
しかし贅沢な悩みだが、王道すぎた。まっとうすぎた。
『ちむどんどん』の反省があって揺り戻しすぎたのかもしれない。
慎重かつ堂々、という印象が絶えずあった。
奇想天外さはほぼゼロ。
それはモデルとなった牧野富太郎の生涯を皆、だいたい知っているから、だけではないだろう。
『舞いあがれ!』は前半で息切れしてしまった。
しかし、後半、家と工場と古本屋と公園とお好み焼き屋をグルグル回って1日が終わる
何とも地味なドラマになってしまった。
前半で予算を使い果たしたとしか思えない。
あのラストシーンも近未来なのに「妥当な落としどころ」感、満載だった。
何とも残念だった。
『おかえりモネ』は僕自身はここ数年では3位に選ぶ。
気象予報士という軸がありつつもどこに向かってるかわからない奇想天外感があった。
でもそれはライトな、小ぶりなものでもあった。
主役の清原果耶の透明感が全てを淡いものにしているというか。
そこが好き嫌い分かれるところだと思うが、僕には爽やかな読後感が残った。
『ちむどんどん』は2回目見返してみると実はかなり面白いのかもしれない。
毎朝初見であれだとイラっとすることになるが、
全話見通して内容をよくわかっている人だとツッコミどころがわかっていて色々楽しめると思う。
だけど再放送するなら深夜の枠だな。
僕も最初の頃はかなり腹立たしい思いで見ていたが、
これはもうこういうものなのだなと割り切ってからは何とも面白かった。
何よりも、出るたびにイラっとさせられるニイニイを
半年間演じきった竜星涼は今思うとすごい役者なんじゃないかと。
果たして『ブギウギ』はどうなるか。
BSの再放送枠は僕としては同率3位の『まんぷく』
次の半年も奇跡の30分であってほしい。