高層マンションの生活

朝、浜松町の駅を出て、竹芝のオフィスへと向かう。
夜、竹芝のオフィスを出て、浜松町の駅へと向かう。
がらんとした空き地にフェンスが張り巡らされ、工事現場になっている。
その向こうは汐留。マンションが林立している。
毎日その風景を眺めることになる。


「こういうところに住むってどんな感じなんだろうな」といつも思う。
最上階に住むのなら、眺めのいい生活となるのだろうか。
どんな人たちが住んでいるのだろう?
日本人は皆中流意識を持っていると言うが、
上流階級ってのはやっぱあるんだよなーと思う。


気になるのは、こういうマンションに住んだらどこで日々の買い物をするのだろうということ。
近くにスーパーらしきものはない。
西友やイトーヨーカードーはないにしても、
成城石井や紀ノ国屋みたいなワンランク上の店もない。
それどころかコンビニすら実はないのではないか?
(今、マンション物件サイトで探してみたら本当に周りに何もなかった)
率直に「不便だろうな」と思う僕は生活水準が低いのか。


いや、まじでどうしているのだろう?
スーパーの買い物袋をぶら下げてゆりかもめに乗っているのだろうか?
そんなの見たことない。
もしかしたらああいうマンションは「購入する」ためだけのものであって、
実際には普段そこで生活するってことはないのかもしれない。
あるいは別荘。
ランドクルーザーのような車にまるでバーベキューでもするかのように
食材をたくさん詰め込んでマンションへと向かい、週末を過ごす。
(ここでいう食材は僕が今イメージしているものはワインとチーズ)
あるいは、芸能人かそれに類する人たちが一応居を構えていることになっているが
日々あちこち忙しく出歩いていて帰ってくることはめったになく、
近所にスーパーがあることにも気付かない。


あるいは、一番ありえそうだなと僕が思うのは、
どこに行くにも(高級な)車を利用するので
半径×m単位での「近く」には余り意味がなく、
食べるのも何かを買うのも全て車でお出かけ。
どこであろうと地方とされる場所では「車がないと生活できない」と言われるものであるが、
実は東京都心もそうなのかもしれない。
それもまた「不便だなあ」と思う僕は生活の尺度が小さいのか。


じゃあ住みたくないのかと言ったら
そりゃ住んでみたいんだけどね。