考えたこと

右脳と左脳と記憶と夢と

名前を思い出したが、顔を思い出せない人と 顔は思い浮かぶが、名前が思い出せない人とがある。 名前というテキスト情報が左脳に記憶されて 顔というイメージ情報が右脳に記憶されるならば、 左脳で記憶されている人と右脳で記憶される人がいるということか…

50歳手前の生き方

あと3か月ほどで50歳になる。 いろんなことが取り返し付かなくなって、もはや引き返せない。 早ければ10年もすれば定年退職。早期退職。 40歳からの10年が一瞬だったので、 50歳からの10年はもっと早いのだろう。 そう思うとぞっとする。 60歳や65歳で役目…

身近な友人

練馬の今の家に引っ越して8年になるのか。 ふと気づく。 「近所に住む、同世代の友人」という存在がいない。 ポツンと孤立しているかというとそうでもなく、 近所の方で挨拶をしたり、 「今日はどちらまで?」などと世間話をする人もいる。 だけどそういう…

表現の自由と多様性

いわずもがなだが。 現代において、優れた芸術作品が「表現の自由」を問われることはない。 作者が主張することはない。 あるとしたら、それまで誰も想像しえなかった新しい価値観を提示したときだけだろう。 なんだかなー、と思う安易な作品ほど「表現の自…

アラフィフ、49歳

アラフィフ、49歳。 40代最後の歳を過ごしている。 とっくの昔にどこかで折り返し地点を迎えた。 直接的に「死」を意識するわけではないが、 この1年ほど、 「ここに来るのはこれが最後となるかもな」 とふと思うことが多くなった。 昔からよく訪れていた町…

実話系怪談の30年

急に秋。寒くなったというのにまだ怪談本を。 昨日、『新 超怖い話』のシリーズを初めて読んだ。 第3巻的な位置づけの一冊を。 1993年発行。 ”勁文社文庫 Twentieth - one” から。ケイブンシャ、文庫を出していたんだな。 帯には「ハイテクの集積空間たる都…

子供たちはなぜ戦隊ヒーローものを見るのか

ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊シリーズは今もアップデートを繰り返しながら続いている。 僕も夢中になった。再放送をテレビにかじりついて見ていた。 何がそんなによかったのだろう? とふと思った。 理想と現実のギャップに気づいて、今の自分を疎まし…

ある短歌

中学や高校の国語の教科書で取り上げられていた作品のことを時々思い出す。 横光利一「蠅」であるとか、林京子「ギヤマンビードロ」であるとか。 詩や俳句、短歌もあった。 その多くは忘れてしまったが、ひとつだけ今も忘れられないものがある。 日本脱出し…

均衡を失った存在

春から梅雨に差し掛かって、怪談の季節。 一昨年・昨年で角川ホラー文庫の実話系をがっつり読んで 今年は遂に竹書房の文庫にまで手を出しました。 いろんな人の体験談を読んでいてときどき気になるのは、 「そういう」存在はなぜ身体のパーツの均衡が崩れて…

私とあなたと、もう一人

小説も映画も、歌謡曲も 私と、あなたと、彼や彼女や彼らといった第三者との 距離感や関係性のバリエーションやその変化でしかない。 思いがけない近さや遠さや交わりを見たい、 思いがけないものばかりだと食傷気味になるから たまにはド・ストレートなもの…

軌跡

皆同じ一点に生れ落ちて、 一人一人が成長を続け、それぞれの方向へ向かう。 それぞれのスピードでてんでばらばらの方向へ向かう。 ある人は誰も行ったことのないようなとてつもなく遠くへまっすぐに進み続けるし、 同じところをぐるぐると回る人もいれば、…

善意の行方

昨晩妻から聞いた話。 昨日の昼、新宿一丁目の公園の近くを歩いていた。 飲食店がチラホラとあるエリアの裏通り。 右手で杖を突いて、左手に缶コーヒーをもってヨタヨタと歩き、 転びそうになって公園の柵にもたれかかったおじいさんがいたという。 妻は駆け…

何らかの体験

怪談本を読んでいると、 小さい頃に一緒に部屋や屋外で遊んでいた、話しかけていた「友達」が見えていたのは自分だけで、 周りの人たち、特に大人たちには、あの子は何で一人で話しているのだろうと思われていた、 というものがある。 僕にはそれはなかった…

記録と再現

視覚や聴覚は記録できるが、嗅覚や触覚や味覚は記録できない。 カメラとフィルム、マイクとテープといった記録機器と媒体が 嗅覚、触覚、味覚で発展しなかったのはなぜか。 いや、厳密にいえばあるだろう。 旨味とはこういう成分であってタンパク質が、こう…

バグった世界

子供のころ以来30数年ぶりに怖い話が読みたくなって 昨年はひたすら、角川ホラー文庫『新耳袋』のシリーズとその続編を中古で安く買い漁って 土日、ウィスキーや焼酎をロックで飲みながら一冊ずつ読んでいた。 こんな楽しい時間はなかった。 共著である『新…

googleの限界

このご時世、わからないことはググればいいという風潮ですが。 的確な検索ワードを思いついて的確なページに出会うってなかなかないもので。 what は検索できても how はてこずってことばかり。 鎌倉幕府ができたのは何年? というのは簡単だけど、 こういう…

床屋に思う

荻窪の床屋へ。朝イチで切ってもらう。 コロナのこと、天候のこと、近所の再開発のこと。 マスターの取り留めない話を聞く。 先月も聞いたが、全国平均で床屋に一日何人のお客さんが入っているか、 という話になる。 ……3人。 それじゃ食べてけないですよね…

最近のいくつか

先日お会いした方が数年前から、幼稚園のバスのアテンドをしているという。 5歳児まで。それぞれの年齢に特徴がある。 何歳児が最も面白いかと聞くと2歳だと即答される。 言葉を覚え始める、表現するということを覚えたばかりで 何かを発したくて仕方がな…

ラーメンとカレー

" data-en-clipboard="true">こんなことを考える。 ラーメンは博多のとんこつ、札幌の味噌と その土地の特性に応じたエリア単位の広がりを持つけど カレーライスってそういうのないよな。 横須賀海軍カレーとか土浦のツェッペリン号にまつわるカレーとか あ…

サブスクというもの

昨日の昼、在宅勤務の妻と昼を食べる。 サブスクについて調べていたようで、 「subscrition って元々は新聞の定期購読って意味なんだって」 という話になった。 ほう、と思いつつ、あくまで起源の話なので今とは意味合いが違ってるんだなと。 ここ数年「サブ…

思い出というもの

世の中の動きとして これからはモノよりもコトだというのをよく聞く。 モノという完成品を買うことはなくならないだろうけど、 趣味の分野などでは体験型コンテンツに消費傾向が移っているとか。 コト、体験。 もっと言うと思い出なんだろうなと最近思う。 …

サンプルA

街を歩いていてふとした瞬間に 「あー、自分は世の中に必要とされていないな」と気づくことがある。 それで悲しくなる、寂しくなるというよりも、 なんというか空虚な現実分析として冷静に受け止めて 「そっか」と思ってそれっきり、というような。 自分は社…

色彩の感覚

ある種の共感覚は自分の心の状態を色彩や線の形で表せるのだと思う。 色鉛筆のセットとスケッチブックを与えられたとき、 オレンジと灰色を手に取って このたまらなくやるせない気持ちはこんなふうな形をしています、というような。 それは「普通」の僕らか…

紐の時代

なぜコード、ケーブルの類は絡まるのか。 在宅勤務の机の周りが無数のコードで収拾がつかなくなっている。 Wi-Fi ルータから伸びた LANケーブル。 ノートPCから伸びた電源ケーブル。 打ち合わせ用のヘッドセットからノートPCに挿したケーブル。 数えていくと…

幽霊とは

昨晩、3時過ぎか。 みみたが機嫌悪くなって、布団から追い出されてリビングのソファーへ。 毛布をかぶって寝ようとする。 ふと、鈴が鳴っている音に気付く。 室内ではなく家の外のどこか。しかしそれがどこなのかはっきりしない。 どこかくぐもったような音…

銀行ATMというもの

最近今更ながら疑問に思うこと。 ATMの手数料はなぜ無料の時間帯と有料の時間帯があるのか。 例えば三菱UFJ銀行だと、土日祝関係なく日中は無料でそれ以外は110円。 コンビニATMは除く。 三井住友銀行だと土日祝は110円、 みずほ銀行は通常の時間外は110円、…

幽霊、宇宙人

このところ週末は『新耳袋』を読んでいた。 結局全10冊読み終えてしまった。 いくつか印象に残った話のうち気になったひとつを挙げてみると。 押し入れで物音がする。開けてみると見知らぬ子どもがいた。 子供はこちらに向かって歩いてきて部屋の中で消えた…

位置情報というもの

昨日、打ち合わせしていてこんな話になった。 スマホのアプリで、位置情報を利用するものだと敬遠する女性が多い。 男性はその辺り無頓着だと。 確かにそうだな、と皆思い当たった。 妻が、母が、姉妹が、と。 僕のところも、妻は絶対位置情報の提供をOFFに…

家を建てる前の平面

最近住んでいるところの近くでどんどん住宅が建てられている。 古い建物を取り壊して、という場合や、農地を売って、という。 この前更地にしたばかりなのに、もう家の形になっている。 内装工事に入っている。 余りのスピードの速さに驚く。 (ただ単に歳を…

物を捨てる方法

時々断捨離を思い立つが、なかなかうまくいかない。 段ボールひと箱ぐらいなんか捨てるもんないか、 みたいな気持ちで始めるので、 そんなにないなと匙を投げて終わる。 ある時ふと思い立って 一度にたくさん捨てることを考えるからよくないのだな、と気づく…