sonarsound 1/3

大学の先輩たちとのカレーの会
(最近では巣鴨の「大沢食堂」柏「ボンベイ」)の番外編でもないが、いつものメンバーで
「sonarsound」というイベントに
SKETCH SHOW が出てしかもそれに坂本龍一が加わるらしいぞ、見に行かないかという話になる。
見たい見たいと話が即決。前売り券を買う。
公演リストには
SKETCH SHOW + RYUICHI SAKAMOTO = Human Audio Sponge」って書かれてるけど、
「そうは言っても再結成 YMO でしょ?」と思っている(勘違いしている)人がほとんどなんだろうな。
もちろん僕もそうですが。


そもそもこの sonar ってのがなんなのかっていうと、
パンフレットから抜粋すると

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バルセロナを拠点に既に11年の実績をもち、
ヨーロッパ最高のクオリティーを誇るフェスティバル<ソナー>
その衛星イベントとして開催される日本初の
エレクトロニック・ミュージック&マルチメディア・アートの祭典。


「現存、存在するフェスティバルの中で最高のクオリティをもつ」 --- ジェフ・ミルズ


sonar<ソナー>とは、スペインのバルセロナにて毎年6月半ば、
3日間に渡り行われるアドバンスド・ミュージックと
マルチメディア・アートの国際フェスティバル。
アドヴァンスド・ミュージック(テクノ、ハウス、ヒップホップ、ポスト・ロック
エクスペリメンタルなど、エレクトロニック・ミュージックを中心に前進し続けるサウンド)と、
そしてそれらの音楽に付随するメディア・アートを取り上げ、
またそれらを創造してきたシーンのイノベーターから新たなクリエイターまでを紹介、
発掘することにより、このシーンを活性化することを目的としたフェスティバル、コンベンション。

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※「アドバンスド」と「アドヴァンスド」とあるのは僕の打ち間違いではない。
そもそもこのアドバンスド・ミュージックってのが怖い。一般的な用語なのだろうか。
この定義で言ったらクラシックとアコースティックなジャズとブルースとカントリーと
民謡と歌謡曲と民俗音楽以外はみんな「アドバンスド」になってしまうのではないか?
この定義だと日々進化し続けるカラオケ機器とそこに乗る楽曲もアドバンスドになってしまうぞ?
アドバンスド・ミュージックの定義ってこういうふうな曖昧さではなくて、
もっと別な曖昧さにより定義されるものではないか。
とりあえず僕はエレクトロニカを中心とする、
メインストリームからはみ出して外へ外へと広がり続ける
周辺/周囲の音楽全般だと思っていた。


それはさておき、こういう紹介をされると僕のように根が田舎者で
中学校の時にはブルーハーツとボウイを聞いていましたってのが足を踏み入れると
中はおしゃれな業界人ばかりでつらいことになるのではないか、
なんて余計な心配をしてしまっていた。
(正直に告白するが、僕はいまだにおしゃれな人は
テクノやトランスを聞くものだという偏ったイメージが心のどこかにある。
現時点でのトランスは全然アドバンスドではないだろうけど)


今年は恵比寿ガーデンプレイス10周年に当たるようで、
その一環として恵比寿ガーデンホールで行われることになったようだ。
(後から書くことになるが、この選択・決定は大失敗だろう。訪れた人のみんながそう言うだろうけど)

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17:00 開場のようなので 16:00 に集合して、カレーの会ってことでカレーを食べる。
いくつか店の候補を前日までにピックアップして、1時間前に来て所在を確認した。
4つのうちの2つが見つかって、
そのうちの1つ「ストック」という喫茶店は時間が時間なのか閉まっていて
(ミートソースがご飯に乗っかってるようなカレーなのだという)
もう1つはどっちかといえばフレンチかイタリアンの店で、
オープンテラスでは外国人の客が外国人のウエイターと話をしていたのでこれはなんか違うと思った。
ラーメンでもいいかなと「山頭火」と「一風堂」の前まで行ってみると長蛇の列ができていた。
15:30という時間なのに。
その後歩いてたら名前は忘れたがエキゾチックな感じの内装で
入口で炎がトーチのように燃えている店があって、
カレーが何種類かあったのでこれはいいのではないかと思う。
だけど後から行ってみたら本日は貸切ということになっていた。残念。


恵比寿駅の東側を1時間ブラブラ歩いたのであるが、何かとよさげな店が多い。
でもカレー屋は少ない。
最初探す前はたくさんありそうな気がしたのに、
インターネットで検索してみてもガイドブックをめくってみてもあんまり出てこない。


インド料理と書かれた店を見つけて入ってみたものの
ついこの間吉祥寺で入った「サムラート」の恵比寿店だった。
中に入って席についてランチのカレーが3種類選べるってので気が付いてがっくりくる。
悪くはないが、なにもわざわざ恵比寿で食べる必要はなし。
こんなことなら向かいの「ZEST」に入ればよかった。
(会社の新人研修後の全員での飲み会がここで行われたことをなぜか今も覚えている)

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会場入り。並ばされる。
中に入ると DiskUnion の袋を渡される。中には各種チラシが入っていた。
入口の奥に新聞のような形状のプログラムが配られていた。
クロークがあったんだけど、帰りは混雑して受け取れないんじゃないかってのを危惧して利用せず。


2階に上がるとメインのロビーがあって、iPod の展示や出演者のCDの販売、
ドリンクやフードのコーナーがあった。
タコスのようなものやメキシコ風の炊き込みご飯なんてのがあった。
円いテーブルがいくつかあるが、どこも人でいっぱい。
始まったばかりというのに人ごみができている。


会場はホールとラボの2つに分かれている。ラボの方が小さい。
ホールでは「Hiroshi Watana.be」によるDJが行われていた。
ホールの方がロビーよりも人口密度が薄く、それに呼応するかのような音楽だった。
後ろのスクリーンには中央線だったか山手線だったかホームから撮った車両の写真、
電車の中の子供たちのイノセントな笑顔。
「ふーん。こんなもんか」と思いホールを後にする。


階段を下りるとラボがある。
(入口があって、2階に上がって、そこから1階に下りないとならない。
不思議な構造。もともとこの施設ってこうなの?)
降りるとロビーでは各種のエレクトロ・ミュージック系の機材の展示が。
この辺全然詳しくはないので何も書けないんだけど、
鍵盤にコンピューターがくっついたようなものがあったり、
(↑我ながらお粗末な描写だ)
インストール後完全にPC内だけで完結して楽器を必要としないもの、
シンセサイザーの進化系でありながら普及用のもの、なんかがあったりした。
この辺はまると楽しそうだなあ。
楽器が演奏できなくてもサンプリングから音楽が作れそうで。
使いこなすまでにえらく時間がかかってたぶん放り投げてしまうんだろうけど。
PC上にターンテーブルとミキサーを再現させるっていうソフトがあって、
こういうの家にあると面白そうだ。これが一番そそられた。
でもたぶんCDの曲を選んでMDを作るのと同じようなことしかしない。
すっごく時間があったら趣味としてこういうのやりたいんだけどな。