墓参り→石神井公園

天気がよかったので自転車に乗って父の墓参りに行く。
いつもなら命日である3月27日の近辺に行くのだが、先週行きそびれた。
2週間遅れての墓参りとなる。
早いもんで上京して11年目。毎年欠かさず大泉学園まで通っている。
(去年だけは青森で23回忌の法事が行われたため、それで済ませた)


祖母の家のあった保谷、お墓のある大泉学園、帰りに石神井公園というコース。
それまでバスと電車を乗り継いで行ってたのを
年に1回自転車で回るようになったのは5年ぐらい前のことか。
片道1時間弱。自転車に乗るにはちょうどいい距離となる。


青梅街道をひたすら西へと進んでいって、西東京市の市役所のある通りに差し掛かると曲がる。
祖母の家は市役所のすぐ裏にあったのだが、市の道路になるということで一昨年取り壊された。
久々に来てみたら近隣の家のほとんどがなくなって、更地になっていた。
市で買い取ったということで細かく区切られた土地がそれぞれ柵で覆われ、立て札が立っていた。
「無残」というほどでもないが、なんだか物悲しい風景となっている。
道路が出来上がるのは確か3・4年先なんだよな。
その頃には全然変わってしまってんだろうなあ。


大泉学園へ。
一駅分なので10分もしないで到着する。地図を見ると線路沿いをひたすらまっすぐ。
・・・のはずなのであるが、毎年同じところで迷ってしまい、今年も迷った。
今年ようやく地理関係がわかった。線路と道路と「○○寺」の関係が。
大通りを1本外れたところに「○○寺」があるのだが、
その大通りをずっと走っていながらその脇道を毎年毎年素通りして
いったん大泉学園の駅まで行ってからウネウネと道に迷った末に寺に到着する、
なんてことをこれまでしていた。あほらしい。
毎年その前を通っておきながら気が付かなかったのか!


大泉学園では見事な駅前再開発施設である「ゆめりあ」を遠巻きに眺めて
すごいものが建ったものだなあと感心したあとで
PARCOの姉妹店のようなもの(?)の「NOSVOS」に入ってみる。
なぜか毎年子供の頃からここに足を踏み入れてしまう。
西武線沿線にしてはおしゃれなものが建っているもんだなあなんて思っていたのであるが、
不景気が骨の髄まで達しているのかここも今となってはただの雑居ビルのようになっていた。
2階には100円ショップが入って、3階のLIBROは客が入ってなくて店員が暇そうにしていた。
昔、あれは大学進学のため上京するかしないかの頃だろうか、小さなCDショップがあって
ジム・ジャームッシュの「Stranger Than Paradise」の
ジョン・ルーリーによるサントラを見つけて買った覚えがある。


墓参り。境内はまだ桜が三分咲き。
他に参拝客はいなくて、がらんとした墓地を1人歩く。
毎年毎年僕が来るときはなぜか他に人がいない。誰とも出会わない。そんなものなのか。
みんなお彼岸の日に来るから、少し外れた日に来ると誰もいないってことか。


石神井公園へ。
いったん大泉学園の駅まで戻って、ひたすら南へ南へと下っていって
富士街道にぶつかると今度は東へ。
石神井公園の右側の方に入る。入口近くのセブンイレブンでは書き入れ時ってことで
店員が外に店を出して焼き鳥を焼いたりしている。
フランクフルトを買って食べる。
2年前か3年前もここで全く同じものを買ったのを覚えている。
初めて訪れた場所でした事ってのはその後習慣化されるってことか。


石神井公園もまた三分咲き。
見事に咲いているのは2・3本で、つぼみのままのものも多かった。
そんなこともあってか花見客はまだ少ない。
身動き取れなくなるぐらいの年もあったのにな。
フランクフルトをつまみに、ベンチに座って缶ビールを飲む。
池をスイスイと進むボートたちを眺める。もうやたらめったらボートが浮かんでいる。
手で漕ぐのではなくて、白鳥やゴンドラの形をした足で漕ぐボート。
あれに乗ってみたくなるが30代男性が1人あれに乗ってたら不気味だよなと思いやめにする。
これまでの人生で僕はボートというものに乗ったことがない。


帰ろうかと自転車に乗って公園の端にある出口に着いた頃にムズムズした気持ちになり、
もっとビールを飲みたくなる。売店でおでんを買って食べる。
2本目の缶ビールを飲みながら、ビールがおいしい季節がまたやってきたなあと思う。
(春・夏・秋のことを指すので季節と呼ぶのはなんか変か)


4月9日が東京での花見のピークとなるか。
この日僕は3つ重なってて、2つは諦めることになりそうだ。残念。
それにしても今年の桜は遅いね。