「バカの壁」の読み方

本屋で「バカの壁」を見かける。
去年か一昨年か、ベストセラーだったので僕も読んだ。
どういう内容だったか?
・・・全然思い出せない。


たった3時間で読めちゃう本だからな。忘れるのもそれに比例して早い。
結局のところこれってただの「読み物なんだな」そう思った。


「いや、違う」とその後考えた。
ベストセラーでみんなが読んでるから僕も読んでみるか
そんな「読み物」として手に取って読んだからこそ、
無機的に字面を追って、無意識のうちに読み飛ばして、
その文章が何を伝えようとするために書かれたのかに思いを馳せることがなく、
それゆえに何も残らなかった。
僕が欲しかったのは、「みんなに遅れまいという自己満足」
そういうことなのだ。


「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」もそうだな。
この本と会計学と何の関係があったのか思い出せない。
さおだけ屋では竿しか売ってないわけじゃなくて・・・、
ってツカミの部分だけかろうじて覚えてる。
何章かに分かれていたけど、他に何が書かれていたっけ?
会計学に興味があったのではない。
ただ単にベストセラーでみんなが読んでいたから
僕も読んでみたというただそれだけなのだ。

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話は全然変わって。
そういえば会社員になってからシャーペンって使ってないなってことに気付く。
シャーペンですら使ってないのだから鉛筆などもってのほか。
会社では見かけることもない。
絶滅したのではないか、とすら思う。
小学校や中学校ではまだ健在なのかな。そうであることを願う。


鉛筆やシャーペンを使わないってことは消しゴムも使わない。
メッシュのペンケースを会社カバンの中に入れているが、消しゴムは大学時代のもの。
もう何年も使ってない。
そもそもこのペンケースに入っている文房具ですら使わない。
会社の、文房具を集めたロッカーの中に仕舞ってある大量購入の赤や黒のボールペンを
まとめて持ってきて、机の上に何本も置いて、カバンの中に何本も忍ばせて、
ものを書くときに手近にあったのを使うだけ。


もうこの年になるとファンシーな文房具は邪魔なだけだし、
センスのいいかっこいい文房具(というかステーショナリー)も興味がなくなる。
興味以前に、なくすから。消耗品は。
せっかく高いの買ってもそういうのに限ってどっか行っちゃうから。
書ければいい。
50円以下のボールペンだろうと3000円以上したのだろうと
赤のインクは赤のインクである。
読んだ人にとって「赤で書いたんだね」以外の情報は伝わらない。


・・・なんか力説しちゃったけど、
書いてて自分の生活がいかに味気ないかってことを思い知らされて
ちょっとだけ寂しくなった。