海に帰る。海に還る。
クジラは、かつて陸上に住む哺乳類であったのが、海へと帰っていった。
僕はまだ読んだことないのだが、こういう内容のSFがあるようだ。
人類の滅亡。たった一人、地上に残された最後の男。
単純な生き物ですら全て死に絶えている。
自らが海の中で死ねば、その死体の分解されたたんぱく質から始まり、
生命の連鎖が生まれて進化を経て、
何億年もかけてもしかしたら、また人類は再生するかもしれない。
男はそこに最後の願いを託すために海辺へと向かう。
(残念なことに、作者を忘れた。どこでこの話を知ったのかも忘れた)
人類が海の中へと戻っていってそこで別な進化を、というSFで言えば、
カート・ヴォネガットに「ガラパゴスの箱舟」ってのがあったな。
他には、最近読んだのだと、ロバート・ヤングの短編集
「ジョナサンと宇宙クジラ」に海底に住む巨人族の話があった。
どちらの本も傑作です。読み物としてのSFですね。
生命の母なる海へと帰っていく、還っていく。
海洋散骨ってそういうことなのかもな。
僕もそれ、いいなと思う。
灰になったら、海の中にばらまいてほしい。太平洋の中へ。
何年も何十年もお墓の中に半永久に閉じ込められるよりは絶対いいなと。
一箇所に閉じ込められるよりは、自然の中のほうがいい。
しかも暗くて狭いし。
あの、別に遺書ってわけではないです。
それにしても鳥葬はさすがにやだな。チベットの山奥で行われてるやつ。
禿鷹についばまれるというやつ。
痛そう。怖い。
死んでしまったら、痛いも怖いもないんだけど。
インドでは人が死んだとき、
ガンジス川にその死体を流すって聞いたけど、ほんとだろうか。
すごいよなー。聖なる川・・・