サマソニ1日目 その2

Sonic Stage で「monobright
途中から、というか僕が見た時点で後半戦に差し掛かっていたのだろうか。
北海道出身のニューカマー。
4人全員が黒のジーパンに白のポロシャツ、黒髪に目がねという出で立ち。
Rockin'on JAPAN にて山崎洋一郎が絶賛していたので気になっていた。


うーん。音はくるりNumber Girl の間のどこかってとこか。
そういう叙情性日本語ギターロック。今、日本で最も多い種類の。
オリジナリティーってほどのものは感じられなかったな。
というかまだ場数を踏んでなくて、発展途上中の感が否めない。
ライブハウスならあれでいいんだろうけど、ステージの大きさに思いっきり負けてた。
ちんまりしてて、見てるほうが不完全燃焼。


MC は面白かった。
緊張してるのかなんなのか同じことを何度も言ったり噛んだり、
だけど熱い思いが伝わってくるという。
話があちこち飛んでるうちに
「世界中のあらゆる男女が平等にセックスできる世の中を作りたいと思っています!」
という決意表明をして演奏に入った。


こういうバンドを見るにつけ、くるりNumber Girl がいかに偉大かと・・・


終わってさっそくハイネケンのスタンドで生ビールを飲む。

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次は Mountain Stage にて「The Blue Man Group」
NY オフブロードウェイ出身。
全身青塗り3人による音楽系前衛パフォーマンス。
ミュージシャンを背後に従えて、
白いパイプの群れに代表されるユニークな打楽器を叩きまくる。終始コミカルな動作で。
パーカッション叩いたら真っ赤な塗料が吹き上がったり。
初めて見る知らない人ばかりだったんだろうけど、場内大盛り上がりだった。
前の方で見てたらフジのレッチリ並みにもみくちゃになった。
パフォーマンスの面白さ、芸としての確かさでその場に居合わせた人々の心をつかむ。
これぞショーマンシップ。素晴らしかったです。
最後の曲で倖田来未が出てきて、ドナ・サマーの「I Feel Love」を歌った。
思わぬサプライズ。
(この情報が流れていたから、大勢の人が集まったのかも)


Blue Man たちはセリフなし、その代わりに日本語のナレーションが入った。
これが NHK のアナウンサーがニュースを読むかのように淡々としつつも
ツボを得た語りでなかなか笑える。


そもそもの音楽としての面白さってのがあったのだと思う。
アルバムはグラミー賞にもノミネートされたようだ。
ステージの上は所狭しとパーカッションが並べられ、バックミュージシャンもドラムだけで3台。
人ってやっぱり打楽器系に弱いじゃないですか。
古来より祭りとか儀式で太鼓が打ち鳴らされ、
今に至るまで斬新なリズムやグルーヴの探求がなされている。
そもそも叩くという行為が気持ちいい。その音を聞いてるのも楽しい。
そういう快楽原理と直結するアートにしてパフォーマンス。
子供用の小さなトランポリンみたいな大きさのバネ枠つきの大太鼓を
大きなマレットで全身ごとぶつけるかのように叩きつける。
そういう音が飛び出してきて嬉しくないわけがない。


今年の12月から1月にかけて日本でも公演を行う。
http://blueman.jp/index.html
これ、見に行きたいと思った。誰か見に行きませんか?
サマソニの枠の中だから30分ぐらいしかやってなくて、触りの部分でしかなかった。
もっともっと見たかったなあ。
とりあえず僕はチケット押さえて見に行く。
CD も DVD もさっき買った。

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続いて、Island ステージで Locksley という NY 出身のバンド。注目株のようだ。
細身のグレーのパンツに白のシャツにネクタイ、グレーのベスト、
中折れ帽といったトラッドな格好で登場。
イギリスの名門校出身かと思ってしまった。


音はなんつうかサニーグリーンな UK 60's モッズ?
The Beatles のメロディー × The Libertines のシャープさ」が売りとされてるみたい。
確かに、小奇麗な The Libertines っていうのが一番形容として分かりやすいかも。


いいバンドだと思う。自分たちのスタンスやキャラをしっかり見据えてそうで。
勢いのある演奏もかっちりまとまっている。
でも、及第点レベル。
小さなハコで見たほうが映えるバンドだと思う。

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その後、Dance Stage で「Shitdisco」
これはハズレ。
英「ニューレイヴ・シーン」では有名なバンドみたいだけど。
ただの80年代焼き直しにしか聞こえなかった。
エレクトロ・ディスコ・パンクのバンドなんて未だに山のようにいると思うし。
なんかさあ、やってることが自己満足にしか聞こえないんだよね。
僕は最近とんと聞かなくなったけど、
本の雑誌で取り上げられて注目されてるようなイギリスの若いバンドみんな、そう。
「どう?僕らセンスのいい音楽やってるでしょ?」みたいな自己主張のためにバンドやってるような。
その、最たるもの。この「Shitdisco」


僕の中でさらに、イギリス離れが進んだ。

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見終わって13時頃。
Dance Stage を出てすぐのところにあったお好み焼き屋に並んで豚玉と生ビール。
500円にしては割とうまかった。


Dance Stage に戻って後ろの方で床に座って、
「BONDE DO ROLE」というブラジル出身のヒップホップ??のユニット。
ハチャメチャなパーティーサウンド
3人組の MC で1人は女性。けたたましくまくし立てる。
「Licenced To Ill」の頃の Beastie Boys ってこうだったんだろうなーと思った。
最初の音が往年のジュリアナ東京っぽい下世話でギラギラしてて、早々に退散。
これはこれで面白そうだったけど、これぐらいなら The Stranglers 見たほうがいいだろうと思った。