学生時代、「映創会」という映画サークルに属していた。
90年代半ば。自主映画なんて日陰の趣味みたいなものだった。
僕の入った頃は谷間の時期で、部員はほとんどいなかった。
筋金入りの映画マニアと流れ流れてたどり着いた者たちばかり。
近くの女子大と合同のインカレサークルってことになってたけど、
僕が部長のとき、どうせ新入部員は入ってこないだろうと
「○○大、切ります」宣言をしてそれなりに大きな波紋を呼んだ。
結果、あれこれ言われて思いとどまった。
僕らの下からなぜか部員が増えていって、
僕がギリギリ知っていた、かなり下の世代ではこの女子大の子が大勢いた。
時代は変わるものである。
僕は7つか8つ下の世代まで知っていた。
大学院まで行って6年目ともなると長老みたいなもんだった。
でも僕より偉い人が大学を卒業しても普通に出入りしていた。不思議な集まりだった。
僕はつい3・4年前までは学園祭に顔を出していた。
OB会もあったし。でもそのOB会も出るのが僕ともう1人・2人みたいな感じになって
ある年を境に無くなった。酔ってた僕は「もうやめたら?」と言ったように思う。
ひどい先輩だ。
最近はさすがに直接のつながりはなくなった。
僕の知っている最後の頃、雰囲気は全然変わっていた。
8mm も知らなくて当たり前になって、デジタルにカジュアルに映像作品が作れる時代。
そんな時代の空気が普通に流れてた。
その映創会が最近有名なのか?大きくなったのか?
なんかよくわからんが、Wikipediaに「映創会」って項目があったり、
「自主映画」って項目では
「制作するのは大学や社会人の同好の士による映画サークルや社会人団体、映像系学校の学生などが多く、
早稲田大学の映画サークルや西東京を拠点とする映創会などが有名で」とあった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E4%B8%BB%E6%98%A0%E7%94%BB
「映画用語Best100」ってサイトの紹介する
映画のキーワードにもなぜか「映創会」が入っていた。
http://www.mabarasan.com/linkvp70.html
なんかもうオジサンびっくりだよ。
どういうことになってるんだろう。
これら、書いたの映創会の関係者??
いや、そんなわけなくて、普通に大規模な集団になってるの??
今の彼らは僕らの世代のことなんて知らないんだろうな。
当時の作品はいくつかでも残っているのだろうか?
僕が当時撮ったビデオ作品がどれか1つぐらいは部室のどこかに転がってて、
暇を持て余した誰かが真夜中に見始めた、そんなことあったりするのだろうか?
いや、もうそんなことないんだろうな。
それでいいのだと思う。
時代は変わる。どんどん変わっていけばいい。
僕らが属していた、そこで青春時代の楽しい時間を過ごした流れが
新しく生まれ変わりつつ
今もまだ続いているということがそもそも嬉しい。
それだけで十分嬉しい。
それにしても、今、彼らがどんな作品を撮ってるものなのか、
機会があったら見てみたい。