10年選手

今日が平成19年度の終わり。明日4月1日から平成20年度になる。
入社式があって新入社員も入ってくるだろう。
僕は10年目になる。遂に大台に乗った。
そのことに思い至ったとき、めまいがした。
「え?もうそんななるの?早いなあ」に始まり。
「結局僕はこの会社を辞めることができず、グダグダと続けてしまった」という自己嫌悪。
甲斐性なし、根性もなし。楽な方楽な方と流され続けて、今、岸辺に打ち上げられた気分。
砂浜に寝転がって、途方にくれている。
こんなはずじゃなかった。
どこで間違ったのだろう?
いや、間違ったのではない。
決断すべき全ての瞬間。それはこれまでいくらでもあった。
そのことごとくについてなんだかんだ言い訳して「現状維持」を選んだのだ。


同期の大半が辞めた。少しずつ少しずつ減っていって。もう半分以下か。
「辞める辞める言ってる奴が一番辞めない」
僕はその典型だった。


あと2・3年で腹を括らないとな。35歳。
そのときもまだ「現状維持」って言ってたら、それって会社に骨をうずめるってことだから。
しかもその頃には今と違って
「そこそこ仕事してたら黙ってても会社にいられる」って年次じゃないだろうし。
出世できるように自分を変えていかないと生き残れなくなる。


はあ。
たぶん僕はこれから先2年か3年、同じように過ごすんだろうな。
いろんなこと先送りして。
目の前の仕事が忙しくて、没頭してるフリをして。
そしてある日突然、後にも先にも進めなくなっている自分に気付く。

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気分が思いっきり暗くなったので、話題をちょっと変える。


生き残っている同期の中に何人か、社内ではよく知られた有名人がいる。
仕事ができて、この業界のことに詳しくて、昇進も早い。人望も厚い。
社外にも着々とコネクションを作りつつあったり。
彼らは最初、入社当時は目立たない存在だった。全くもって。
それがいつのまにか頭角を現す。


入社当時元気がよくて目だってたようなヤツはたいがい、すぐ辞めてしまった。
サークルで仕切ってたような、仕事も遊びもできるようなヤツ。


続けていくことができて、伸びていける人ってのは学生時代の尺度では計れなかった。
そのことを考えたとき、不思議な気持ちになる。
ただ単にそういう業界なのか。
たまたま僕の周りがそうだったのか。

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30過ぎた今、いかに楽しく生きるかが大事であって。
仕事にそれがないのなら、他に求めればよくて。
だけど会社の中にも楽しいことは何かしらあるはずであって。
そういうスタンスで10年目を過ごす。