よいアウトプット資料とは何か?

昨日のPJ内勉強会にてこんなテーマで勉強会が行われた。


「A社が新サービス導入として新しくC社とデータ連携を行うことになった。
 1日1回会員データをC社に対して送って、その戻りを受け取る」


これぐらいのバクッとした要件を元に、
自分はパートナーB社のメンバー数人を抱えたプロジェクトリーダーであるとして、
お客様であるA社向けに案件説明資料と、B社向けに見積依頼資料を
それぞれEXCELで作成する。


ついては、各自「よいアウトプット資料とは何か?」という視点で書いてみる。
どうしたら分かりやすく伝わるか。内容の提示の仕方、見た目のきれいさ。
各自こだわりのポイントが異なる。


勉強会の前日にお題が出て、各自隙間の時間を見つけて資料を作成する。
僕は時間が取れず、当日の朝7時半に会社来て1時間でムリクリ。
結果A社向けはアウトラインだけ、B社は手付かず。
(どちらにも同じ資料を提示するから、と言い逃れ)


勉強会の場にて各自持ち寄る。
パッと見の全体的な印象から章立ての構成まで、
長いこと同じチームで仕事しているというのに
笑っちゃうぐらい皆バラバラのものとなった。
視点やこだわりの違い、年次やキャリアの差。
何よりもその人となりがにじみ出てくる。


とはいえ僕のようなおじさんクラスはだいたい、どれも一緒。
構成も見た目も。注意点も。
洗練されてはいるけど、当たりさわりなく、画一的。
短い作成時間の中でポイントだけ押さえる。


ちなみに僕がどんなところにこだわって資料を作成したかと言うと、
・案件の背景を必ず冒頭に書く。
・顧客向け資料は初めに改修するシステムの図を描いて、
 イメージを共有してもらう。
・箇条書きと表でまとめる。文章は多用しない。
・表は必ず左端にNo.を振って、右端は備考。
・シート内に表を複数記載する際は、長さをそろえて見やすくする。
・案件特性を書く。今回だと
 「初めてのデータ連携先であるため、連携テストは念入りに」


などなど。


全部見渡してみると、若い子たちの方が自由に資料を作成していて、格段に良かった。
足りないところは自由に補足する。
「伝えよう」「決めよう」という意気込みがビシビシと伝わってきて、
おじさんたちはことごとく反省。


どんな視点があったかというと、
・サービス利用料金を想定して、費用対効果を書く。
・後続業務を想定して、業務フローを描く、その中で改修スコープを明確にする。
・想定データ件数や処理時間を記載する。
・課題/リスクをその時点で見えているものを洗い出して、対応期限を明記する。
 (僕なんかはここ、めんどくさがって「別紙参照」としてしまった)


などなど。
これまでPJ内で失敗したこと、怒られたこと。
悩んで、学んだことがしっかりと反映されていて、
「成長したなあ」と僕なんかはシミジミしてうっすらと涙が出た。
いつもの作成資料だとお客様提出用ってことで萎縮するのか力が出せず、
あれが曖昧だ、これを詰めてないとダメ出しされてばかりだったのが、
そういう制約がなくなって今回は伸び伸びと書くことができた。


その資料に書くべきポイントを押さえたら、
あとは自分らしさってのをどんどん出していっていいんだよね。
ただただ先輩たちを真似る、なぞる、枠の中に自分を押し込むというのではなく。


今回の勉強会はやってよかったと思う。
チーム内で「よいアウトプット資料とは何か?」をお互い書いて持ち寄る。
お勧めです。