帰省5日目

昨晩は八海山を熱燗で飲みつつ『二流小説家』を読み終える。
推理小説としても現代アメリカ文学としてもまあまずまずといったところか。
読み物としては面白い。
どちらかというと文字通り二流小説家だった作者がいかにして本気になったか、
そこのところが滲み出ているのが心に響いた。
その後、エイミー・ベンダー『燃える髪の少女』へ。
午前0時過ぎに寝た。


朝は8時前に起きて箱根駅伝
優勝経験のある大東文化や亜細亜は出てないのか。
順天堂、山梨学院、神奈川といった辺りも出場したもののパッとしない。
今年は東洋の「山の神童」柏原が4年生という以外に話題はないか。
あとは早稲田が連覇するか。1区は安定した速さ。
しかし2区で東洋に追いつかれる。青学の出岐が見事な走り。
昨年17人抜きの東海:村澤はいまひとつ。
3区で早稲田が逆転のつばぜり合い。抜きつ抜かれつ。しかしまた東洋へ。
5区柏原にトップで襷を渡す。これまでにない展開。
柏原好調。早稲田が明治に抜かれる。そしてまた抜き返す。
柏原は山登り3回目の区間新記録。追われる立場でこの速さ。恐るべし。
東洋は往路新記録のタイム。そして往路4連覇。
2位の早稲田は昨年の東洋と2秒しか違わなかったとのこと。レベルが高い。
東農大はよくがんばたなあ。
青森山田高校出身のランナーが何人か出場していた。
横目で見つつ指南をひとつ、連絡事項をいくつか。
先日手直しした小説を展開する。


母は明日裏の雪を片付けようと言う。
僕は「明日東京に戻るけど」と驚く。
母は明後日4日だと勘違いしていたようだ。
慌てて今日の午後カレーを作ることになる。肉を買いに行く。
箱根駅伝が終わったら行く」と言ったら
それまで待てないということになって母が上に羽織って外に出る。


快晴が続く。雪はだいぶ溶けた。
といって外ですることがあるわけでもなく。
『燃える髪の少女』の続きを読む。これは失敗かな。
いくつかは素晴らしい短編があった。「思い出す人」「癒す人」
大半は感覚的な思いつきの羅列で、秀作としか思えなかった。


15時頃温泉に入りにいって、帰ってくると入れ替わりに母が。
『燃える髪の少女』を読み終えて、ジョン・ライドンの自伝の続き。
これも夜、読み終える。今回の帰省は結構本が片付いた。


夜はカレー。鶴瓶の生誕60周年記念のトーク番組を見る。
今田耕治が面白い。


明日東京に戻るときに運ぶということでカレーをビニール袋に詰めるのだが、
いつも通りここで険悪な感じになる。
どの紙袋に入れていくか、絶対補強しなきゃダメだけどどの紙箱がいいか、
といった辺りはまだよかったのだんだけど
台布巾はいるか、雑巾はまだあるかといった質問になってくると
「そんなのどうだっていい」と怒り出す。
「質問してるんだからただ答えればいいじゃないか」と
母は至極真っ当なことを言う。しかし僕は我慢できず、
「あろうとなかろうと、いろうといるまいと、雑巾のことなんてどうでもいい」
大人気ないと思いつつも
母が相手となると適当にあしらうことができなくなる。


一升瓶の最後の熱燗を飲みながら、『日本奥地紀行』の続きを読む。