「Why Pink Floyd?」

昨日、InterFMは「Why Pink Floyd?」というタイトルで
番組間で連携して Pink Floyd を特集していたようだ。
http://www.interfm.co.jp/pinkfloyd/


いや、ほんとタイトル通り、なぜ?
なぜ、今、Pink Floyd なのか?
リマスタリングで紙ジャケ再発が去年あったけど、
そんなドンピシャなタイミングではないし。


朝のピーター・バラカンの番組では
ファースト・アルバムから1曲選ぶというお題が出ていて、
取り上げたのは「Take Up Thy Stethoscope and Walk」だった。
シド・バレットではなく、ロジャー・ウォータースの曲だ)


この日はその後、昼から夜の番組へと移り変わるにつれて
取り上げるアルバムも時代を下っていったようだ。
みうらじゅんが「Echoes」を熱く語るとか。聴きたかった。


僕の iPhone はなぜか今、Pink Floydがたくさん入っている。
「夜明けの口笛吹き」「ウマグマ」「原子心母」
「おせっかい」「狂気」「ザ・ウォール


プログレとしては King Crimson や Yes の方が評価が高いだろう。
僕もそう思う。
しかし、なんか違うんですね。
部屋の中で King Crimson を聴くのはあっても、
街を歩きながら、電車に揺られながら聴きたい類いの音楽ではない。
緊張感を強いられるからだろうか。


昨日・今日と「ウマグマ」を聴いている。
今、Pink Floyd で再評価すべきは一番得体の知れない「ウマグマ」だろうか。
1枚目が当時のライヴ、2枚目がメンバーのソロ、という均衡。
シド・バレットの影から脱して、デイヴ・ギルモアも馴染んで、
ロジャー・ウォータースもまだモンスター化していない。


「原子心母」が分水嶺となり、以後、
ロジャー・ウォータースの肥大化した(脅迫)観念を「音像」化するバンドとなる。
そこから先 Pink Floydプログレッシヴ・ロックではなく、
Pink Floydというジャンルとなった。


どこで誰の Tweet だったか。
インドでは The Beatles は置いてなくても、
Pink Floyd のアルバムはあちこちで見かけるという。
なんかそれ分かる。
意思と非意思とが、存在と非存在とがせめぎ合う音。


追記:
そういえば Pink Floyd は「狂気」のあとで、
家庭内の食器などを楽器として扱って音楽を奏でるという
「Household Objects Project」なるものを試みた。
しかしお蔵入り。これ、聞いてみたかったですね。
「炎」のデラックス・エディションには
「Wine Glasses」なる曲が2枚目に収録されている。