「Lady Gaga The Born This Way Ball」

昨日は Lady Gaga 来日公演「The Born This Way Ball」の初日を見に行った。
大宮のさいたまスーパーアリーナだったので会社帰りにというわけにもいかず、
午後休をとった。いったん家に帰ってくるとまたしても雷雨。
早めに出て開場前に着いてグッズを見たり、入場待ちの列に待つつもりが
向こうも雨だったら辛いなと開場17時ちょっと前に着くように家を出るのを遅らせる。
新宿から埼京線ではなく、丸の内線で東京駅まで出て京浜東北線。のんびり行く。


「さいたま副都心」の駅に着くと早くも大混雑。女子トイレが行列。
ツアーパンフがあったら買おうかなとアリーナとは反対側、
駐車場に設営されたグッズ売り場にまずは向かってみるものの
テント入場待ちの大勢の人たちを見ていると気が遠くなって諦めた。
そのグッズ売り場で買ったのだろう、
オフィシャルグッズの黒のツアーTシャツを着たり、
首にタオルを巻いた女の子たちをたくさん見かけた。


思い思いのガガ様コスプレの人たちもあちこちに。
骸骨メイクだったり、ブロンドのストレートに四角の大きなサングラスだったり。
そろいの格好・ヘアスタイルの母娘も見かけたな。4歳ぐらいの女の子。
コスプレじゃなくても、奇抜な格好でガガ様を迎えて
コンサートを楽しもうという人たちも多かった。
男女とも和装で女性は花魁のような振袖のカップル。男性はなぜかちょんまげ。
真っ赤な和服を着た女性2人組がスタンディングのアリーナに入っていったり。
インディアンの酋長であるとか。エイサーとか。やたら肌の露出が多い女性とか。


17時の開場と共にアリーナの後ろ半分へ。前から3列目のところをキープ。
この位置でも14,000円。
そういえばこのエリアは当日券が出ていたから、完売じゃなかったみたいで。
なかなか当たらないプラチナチケットというのでもなさそうだ。
周りを見渡すと若い女性2人組やカップルばかり。
僕のように男性が1人というのはなかなかいなかった。


立って文庫を読みながら19時まで待つ。指定席のスタンドでもよかったな。
薄暗いアリーナでは七色に光る猫耳みたいなのやサイリウムが目立っていた。
前の女の子2人組はツアーTシャツを着ていて、背中に日程が書かれている。
4/27のソウルからスタート。香港が4日間。
日本が3日間だから香港の方が人気・需要があるのか。
その後台北、マニラ、バンコクと1日ずつ回るようだ。
場内には「くるみ割り人形」や「ウィリアム・テル序曲」といった
誰でも知っているクラシックの名曲ばかりが流れていた。


18時になって前座の ZEDD という DJ というかレイヴ系ラップトップ?
アリーナだから音をでかくしますという感じの大味で特に面白くはない。
Adele をサンプリングというのも最大公約数的。
後半ファミコンゲーム音楽を乗っけたのはよかったけど。


30分ほどで終わる。
見渡すとスタンドもアリーナも半分も埋まっていない。
時々どこかで悲鳴が聞こえる。
ガガ様がフラッと現れた? そんなことはないか。
この頃からiPhoneは全くつながらなくなる。
スタンド席が埋まっていくのをなんとはなしに眺めながら待つ。
人の流れは絶え間なく、19時にはほぼ埋まってしまう。


19時を10分ほど過ぎて、客電が消える。
後ろからファンが押してくる中でなんとか足場を確保する。


ステージの上には中世のような巨大な城。
レディー・ガガは黒の甲冑に身を包み、黒い大きな馬に乗って現れる。
死神のような黒い騎士たちに付き添われて。
ダーク、ゴシック、グロテスクなムードが漂う。
それが最後まで続いた。
(時代は下っていって、最後は現代の戦場? セットは城のまま、機関銃を抱える)


前半はほぼ一曲ごとに着替える。
ライヴDVDでしか見たことないけど、マドンナと比較してしまう。
(映像は凝ってるけど)セットや衣装には頼らない。肉体で勝負する。
一番の違いはダンサーに現れる。
レディー・ガガのダンサーたちはレディー・ガガの世界観を表す振り付けに従う。
マドンナのダンサーたちはそれぞれがソロを取るパフォーマー
マドンナ自身も役者と呼んでいる。
まあでも客席から遠くで見るのと、編集されたDVDの視点の違いなのかな。


「Highway Unicorn」で始まって、
「Born This Way」「Bad Romance」「Judas」「Just Dance」「Telephone」
などと続いた序盤から中盤。
後半の一番の盛り上がりは「Poker Face」(アンコールじゃないんですね)
「Alejandro」「Paparazzi」の3連打かな。
アンコールは「The Edge of Glory」「Marry the Night」
詳しくは、http://www.setlist.mx/?p=17764
ソウルや香港と同じかな。
曲に絡んだ演出・ストーリー性が強いんで、流れを変えるのは難しそう。
アレンジはバンドサウンドになった他はあまり変わらず。
ミュージシャンはほとんど黒人だったな。コーラスはいない。


そういえば途中、アルバムのジャケット通りにバイクになって登場してた。
日の丸の旗を立てて。女性ダンサーがその上にまたがる。猥褻なイメージ。
次の曲ではそのバイクにいつのまにかキーボードがセットされていて、
バイクから人間に戻ってピアノ弾き語りへ。
たくさんの人たちの前で歌うことができて嬉しい、
日本に来れてよかったと言ってそっと泣きだす。
感情の起伏が激しい。しかし、ポジティブ。
最初の方のMCで何度も”リトル・モンスター”と呼びかけつつ
「私はあなたたちの夢や未来の投影」って言ってたな。


なんのかんの言いつつも、結局はノリノリで聞いてた。
エンターテイナーとしての魅力は存分に感じた。
ダンサーやセットや衣装のない、必要最小限のミュージシャンだけを従えた
生身のイチ女性シンガーソングライターとしての姿をいつか見てみたい。