トッピングというもの

海外の食事情にそれほど詳しいわけではないんだけど
なんとなく、そうじゃないかと最近気づいたのが
「トッピング」ってもしかしたら
日本特有の文化なんじゃないかということ。


ラーメンに味玉やコーンや追加のチャーシューを乗せてみたり、
カレーにコロッケやメンチカツやソーセージを乗せてみたり。
そしてそれらを全部乗せしてみたり。
アイスやピザ、立ち食い蕎麦にもあるけど、
特にカレーとラーメンに独特なものを感じる。


確かに海外でも
ステーキの付けあわせを追加したりソースを選んだり、
鍋の具材を選択することもあるだろう。
しかし、そういうのとはどこか違う。
単なる補完物ではなく、自己主張の度合いが違うというか。
メインディッシュの上に乗っかって、
自分もプチメインであろうとするというような。
うーん、うまくは言えない。


なんにしてもカレーライスに乗せたカツが最強のトッピングか。
いや、それはひとつのメニューとして分かちがたく、
もはやトッピングの領域ではないと捉えるべきか。


カツカレーは日本の食文化における
和洋混淆のシンボルなんじゃないかと思う。
トンカツもカレーライスもそれぞれ
西洋から渡って来たものを見よう見真似でつくっているうちに、
何十年とかけて庶民の食卓へと階層を何段も下りてくるうちに、
オリジナルとは似ても似つかぬものとなって
しかもそれを掛け合わせてみた。
この掛け合わせる、重ね合わせるというのが
日本的発想なんじゃないかと。
海外のものを独自のモードで取り入れて
日本らしさあふれるものに仕立て上げるというのも、そう。


そこにさらにゆで卵を乗せ、コロッケを乗せ、
器に収まる限りでの小宇宙を形作っていく。


(ダイエット中につき、いつにもまして食べ物のことばかり考えている)