『おおわだばく』

高校の演劇部時代の友だちが
当時のビデオを発掘して、YouTubeにあげてくれた。
http://www.youtube.com/watch?v=_j-KpH6kVRU


1992年の春、青森駅『LOVINA』のイベントホールで開催した
「演劇フェスティバル92春」にて上映された
「ルート由美かおる寒波兄(カンパニー)」
(青森商業高校、青森高校、青森東高校演劇部有志)による作品
『おおわだばく』


あれはすごかったなあ。
当事者10人弱の間だけでしかないけど伝説となり、
いまだ語り継がれている。
青森市の高校生で演劇やってるすごい奴らが集まって頂上決戦。
台本はあったのかな。
あるにはあったけど流れだけ決めてアドリブが多かったはず。
そもそも集まって練習している暇がなかった。
僕らは皆同学年で高3に上るころ。僕は17歳だった。


あの日は青森高校、東高校、西高校か中央高校の演劇部が
それぞれ上演して、そのあとでトリという形で『おおわだばく』
僕は役者じゃないんで当日の司会のサブだった。
今回の映像にも最後の方で声だけ出てるけど、
ものすごく訛っていて驚いた。
僕自身は標準語を話しているつもりだった。


友人は今も「エゴイスト」という
名前の劇団を率いて地元で演劇を続けていて、
夏に帰省したときに青森に来てた
劇団「どくんご」に客演したのを見に行った。
それが実に20年ぶりぐらいの再会だった。


全部を見てなくて、ところどころランダムに拾い見る。
固定アングルでビデオカメラのマイクで音を撮ってて。
拙い映像で当事者以外にはあのときの生々しい、
どこに転がっていくのか分からない破格の臨場感を再現できない。
そこのところが残念だ。
だけど、あれ以上に「勢い」のある物事に僕は出会ったことがない。
美しい季節だった。