信用金庫の出資証券 続き

先日、父名義となっているとある信用金庫の出資証券が出てきたことを書いた。
そのときは手続きがめんどくさそうなので諦める、とした。
全相続者の同意書類の作成がどうのこうので。


その後一応、問い合わせのメールを送ってみた。
解約の可否とその手続き、父名義の口座の有無と解約の可否とその手続き。
すぐにも返答が返ってきて、簡略的な手続きで可能とのことだった。
しかし口座の有無はメールでは返答できないと。


簡略的な手続きで済んだのはたいした額ではないからだろう。
以下の書類が必要とのことだった。
・父の除籍謄本
・相続人が特定できる戸籍謄本
・僕の印鑑証明(発行から三ヶ月以内のもの)、
・僕の本人確認書類(運転免許証など)


これら取り揃えてご来店くださいとあって、
せっかくだから進めてみることにした。
昨日午後休みを取った。
まずは荻窪に戻ってきて区役所のサービスセンターで
窓口の方にメールを見せて、これでいいだろうかと
戸籍謄本を2通発行してもらった。
電子化されたものと、その前の書面のものと。


歩いて西武新宿線の駅へ。西へ数駅。始めて下りる。
小さな商店街を抜けた先に信用金庫の支店があった。
入って番号札を引くと、あちこちから「いらっしゃいませ」との声がかかる。
しかしどこかのんびりとしている。僕以外に客の姿はない。
なのにあれこれと忙しそう。現金の乗った皿をもってあちこち動き回っている。
キャッシュコーナーだけは入れ替わり立ち代わり近所の人たちが立ち寄る。
23区より西の信用金庫ってこういうもんか。どこかうす暗く、垢抜けない。
丸の内や大手町の大手銀行のキビキビ・ハキハキした雰囲気とは全然違う。


少し待たされて、メールの返信を頂いた担当の方と話す。
戸籍謄本など提示する。
父名義の口座のあることが分かった。
しかし、出資証券の配当金を毎年貯めておくだけでたいした金額ではなかった。
出資証券の方が金額が大きかった。
担当の方は解約を渋ったりはしないし、口座を作りませんかとも言わない。
手続きに必要な書類を出して、あれこれ説明してくれる。


基本は簡略的な手続きでよい、となる。
父の入った戸籍謄本を確認したところ、
結婚して杉並区に移ってきてからの記録しかない。
それが30歳のときで、それ以前の記載が
荒川区で生まれたという以外に全くない。
その間結婚していて実は他にも相続人がいる、
ということがないという確証を取りたい、ついては
荒川区の戸籍謄本を取り寄せてもらえないだろうか、と依頼される。
ふーむ、ま、いいかと近々行ってみることにする。
これが20代前半とかなら結婚・離婚はないだろうという判断になったっぽい。
この辺り、状況を集めて信用金庫内で協議するみたいなんですね。
相続と解約の手続きをどこまで厳格に行うか。
何百万、何千万という口座だったらこうはいかないんだろうな。


それとあと。
最初は僕一人の実印と印鑑証明があれば手続きが進められたのが、
何かの弾みにポロッと「解約後の金額は妹と分けるつもりです」と言ったら、
ではやはり念のため相続人3人の実印と印鑑証明も、となってしまった。
信用金庫に元々ある相続用の書類に名前を書いて実印を押して、
印鑑証明を添えるだけ。たいした手間ではなかった。
正月に帰ったときに集めればいいかとこちらも了承する。


なんとか目処がついて、また西武線に乗って帰って来る。
下井草の駅を出て母と電話で話す。
実印と印鑑証明が必要なこと。
あらそう、って感じだった。でもまあ寝かせておくよりはいい、
そういうめんどくさいことは苦手だからよろしく頼むと。


話し終えて、夕暮れの道を一人歩く。