Led Zeppelinリマスター

Led Zeppelin の最新リマスター+未発表音源の2枚組が
今年ファーストから順次発売されることになり、
遅ればせながら初期の3枚を聞いている。
(4枚目と5枚目は今月末発売)


この3枚の中ではそりゃ『Led Zeppelin II』でしょうと
これまで iPhone にも入れて聞いてきたわけですが、
今回改めて1枚目と3枚目を聞き直して
うーむ、俺の耳はいったい何を聞いてきたんだと。
特に1枚目。Led Zeppelin の最高傑作は実はこれだったんじゃないか。
いきなり完成していた。そして開けるべき多くのドアを残した。
可能性の豊かさにゾクゾクする。「ヴィジョン」というものを感じる。


今回、音の存在感がかなり増したように思う。
評論家の渋谷陽一氏も書いているが、
これが7枚目の『Presence』ではいったいどうなるのか。
これまで聞いたことのなかった音が鳴っているんじゃないか。
ドキドキする。


海外(というかアメリカ)では Led Zeppelin の評価ってそんなに高くないんですよね。
「Rolling Stone」といった雑誌でアルバムやバンドのランキングをつけると全然下の方。
むしろ日本で高いのか。それこそ渋谷陽一氏の影響で。
しかし数年前がそうだったように再結成ライブはワールドワイド級でソールドアウト。
評価よりも人気が先行している?


僕の中で位置づけがうまくはまらないのが、
6枚目の『Physical Graffiti』
2枚組。The Beatlesでいうところのホワイトアルバムであり、
The Clash ならば『London Calling』
2枚組という雑多な曲数の多さが
そのままバンドのもつポテンシャル、可能性の広さとなって表れる。
半分が未発表曲だったということもあり
僕は「kashmir」ぐらいしか好きな曲ないんだけど、
プロのミュージシャンがこのアルバムを好きと発言しているのをよく見かける。
楽器を演奏する人たちならではの聞き方があるのだろう。
着想やフィーリングをそのまま演奏へと直結させたような
4人だけのシンプルにしてタフな演奏がいいのか。


5枚目の『Houses of the Holy』はかなり好き。一番ファンキーだから。
でもA面はあんまり好きじゃない。
『Led Zepplin IV』もそうだけど。
Led Zeppelin はやっぱB面ですよ。
A面はどうしてもキャッチ―な曲を置かざるを得ない。
B面にこそその時々でやりたかったことの本質が垣間見えてくる。