先週買ったCD #49:2021/09/13-2021/09/19

2021/09/13: www.amazon.co.jp
10000 Maniacs 「Original Album Series」 \2000
 
2021/09/14: www.amazon.co.jp
Supercar 「スリーアウトチェンジ 10th Anniversary Edition」 \1399
(V.A.) 「グレゴリアン・チャント」 \731
 
2021/09/14: www.hmv.co.jp
She & Him 「Classics」 \330
 
2021/09/15: www.amazon.co.jp
Chanticleer 「Mysteria Gregorian Chants」 \151
 
2021/09/16: www.amazon.co.jp
SIMI LAB 「Page 1: Anatomy of Insane」 \250
Maria 「Pieces」 \600
 
2021/09/17: diskunion.net
Creedence Clearwater Revival 「Chronicle Voume One: 20 Great CCR Classics」 \1455
Warren Zevon 「Stand in the Fire」 \1552
The Style Council 「The Sound of The Style council」 \562
The Style Council 「Here's Some That Goa Away」 \369
The Bad Plus 「These Are The Vistas」 \465
The Bad Plus 「These Are The Vistas」 \562
The Jacksons 「The Best Live」 \757
Robert Nighthawk 「Live on Maxwell Street - 1964」 \1067
King Tubby & Soul Syndicate 「Freedom Sounfs In Dub」 \880
(V.A.) 「Tribute To Sublime」 \465
(V.A.) 「The Best of Nonstandard」 \1262
Tom VerlaineFlash Light」 \1800
Tom Verlaine 「The Miller's Tale a Tom Verlaine anthology」 \1262
Ash 「Live On Mars London Astoria 1997」 \562
 
2021/09/17: www.amazon.co.jp
小泉今日子 「K25 KOIZUMI KYOKO ALL TIME BEST」 \1840
Irakere 「Bacalao Con Pan」 \2876
 
2021/09/17: tower.jp
Tom Verlaine 「Cover (Expanded)」 \2200
 
2021/09/18: diskunion.net
Seals & Crofts 「Summer Breeze」 \1500
Supercar 「Re: Supercar 1」 \1100
 
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10000 Maniacs 「Original Album Series」
 
青森市に住んでいた僕が渋谷の HMV を知って初めて入ったのは高3の夏だった。
しかし、輸入盤というものを全く知らないわけではなかった。
あれは高2だったか。
サンロード青森という市中央部に古くからあった大型ショッピングセンターに
入った電気屋がなぜか、輸入盤のCDを取り扱い始めたと聞いた。
市内のレンタルCD屋を回りつくして
洋楽に詳しくなるのが楽しくて楽しくて仕方のなかった頃、
それまで聞くことのできなかった話題の新作や幻の名盤を入手できるんじゃないかと
ワクワクしながら、放課後自転車に乗って駆けつけた。
 
え!? とびっくりした。
CDがどれも紙製の平べったくて長い箱に入って売られてるんですね。
それがレコードのように縦に並んでいる。
欧米のCDショップではああいう売り方が一般的なのだろうか。
日本のタワレコとか HMV で買ってもそういう箱に入ってなかったし、
今、amazon で海外の業者から購入してもやはり箱はない。
プラケースをプラスチックのフィルムで包むだけ。
場合によっては上側が固いシールで覆われている。
あれは一時的なもので今はないのかなあ。どうなんだろ。
 
ちなみにこれ、ボックスセットのような豪華なものではなく、
ジャケットのデザインを裏表そのままプリントしただけの簡単なもの。
わざわざ取っておくほどではなく、捨ててしまった。
どういう経緯で青森の電気屋でそういうのを売り始めたのか。
ある種の先見の名のあるビジネスマンがいたのか。
恐らくたいして売れなかったのだろう、半年後には売り場が撤去されていた。
 
ワクワクして行った割には
レンタルで借りることのできるものばかりでがっかりした覚えが。
しかもそんなに安くはない。国内盤を買うのよりちょっと安かったぐらいか。
しかしそこで2枚買った。
The Jesus & Mary Chain 「Automatic」と
10,000 Maniacs 「Blind Man's Zoo」
 
91年か。ジザメリは名盤ガイドに載ってるので知っていた。
一方で青森市に住む高校生の僕が 10,000 Maniacs を知るよしがなかった。
あれがたぶん生まれて初めてのジャケ買いか。
様々な時代、様々な地域の象を写したモノクロの写真のコラージュに
赤の地で  10,000 Maniacs Blind Man's Zoo と書かれていたのが
なんとも知的でかっこよかった。
裏はハッとするような色調の青。
10000 Maniacs というグループ名が何とも怪しげだけど、
盲人の動物園というタイトルに寓意的な深みを感じた。
高校生の頃の小遣いは5,000円。
どんな音楽なのか、ハードコアパンクなのか、メロディのない実験音楽なのか、
さっぱり見当がつかない。
乏しいお小遣いを無駄にするかもしれない。それでも思い切って買ってみた。
帰り道、とてもドキドキしながら1時間かけて自転車を漕いだ。
 
結果として、これは大当たりだった。
意外なことに女性ヴォーカルのしなやかで繊細なギターロック。
”Eat For Two” や ”Trouble Me” を初めとしてどの曲もまどろみのような光沢を放っていた。
ポップと呼ぶにはどこか翳りがあって、
フォークと呼ぶには現代的な瑞々しさがあった。
屋根裏に眠っていた古いアルバムをめくると鮮やかな思い出が蘇る、というような。
歌詞カードを読むと最後の曲”Jubilee”には
マタイによる福音書の引用があった。
17:15
『 主よ、わたしの子をあわれんでください。てんかんで苦しんでおります。
 何度も何度も火の中や水の中に倒れるのです。』
なんと文学的なのだろう。
1989年の作品。
これが今のアメリカの大人向けのロックなんだなと唸った。
 
上京してさらにのめり込んで洋楽に詳しくなると
10,000 Maniacs がアメリカでは高い人気を誇るバンドだということがわかってきた。
1993年の「MTV Unplugged」も日本で話題になっていた。
今調べると、「Blind Man's Zoo」も「MTV Unplugged」も
どちらも全米チャートで13位まで上がっていた。
しかしヴォーカルのナタリー・マーチャントはこの後脱退、ソロへ。
2作目の「Ophelia」は全米10位内に入った。
初期 Cowboys Junkies の1989年の名盤 「Trinity Sessions」を再演した
2011年のライヴアルバムにはライアン・アダムズらと共に参加。
クロノス・カルテットアメリカのフォークソングを演奏したアルバム「Folk Songs」にて
ゲストヴォーカルとしてオリヴィア・チェイニー、リアノン・ギデンズらと並んで選ばれた。
アメリカン・ロックの良心といった佇まいで今も活動している。
一方で 10,000 Maniacs は別の女性ヴォーカルが加入して
こちらも演奏を続けているけど、正直、ナタリー・マーチャント時代に適わない。
 
「Blind Man's Zoo」の後、探しまくったら青森市のCDレンタルにて一枚、
「Hope Chest」という初期の曲を集めた編集盤があった。
80年代前半。”My Mother The War” といったこの頃の代表曲は
ベースに躍動感があって、ギターも荒々しいけどカラフルなフレーズを弾く。
”Anthem For Doomed Youth” はレゲエだったり、
”Daktari” や他何曲かラテンの影響があったりと若さゆえに様々な可能性があった。
しかし、その後の彼らは文学的な成熟の方を選んだ。
このアルバムも個人的にはとてもおススメ。
 
その 10,000 Maniacs はリマスター盤が出てなくて。
音がくぐもってる、音量が小さいということはなくてどれもいい音なんだけど、
もっと鮮明になってもいいのにな、と思っていた。
それが先日、やっぱないのかなあと Discogs を見ていたら
この 「Original Album Series」 の5枚組にRM、つまりリマスターという注記が。
ほんまかいな。でも、ライノから出てるしなあ。
amazon で中古が2,000円だったので試しに買ってみた。
 
しかし……
このシリーズは Ministry とかも持ってるけど
廉価版ゆえに紙ケースにむき出しでCDが入ってて、
歌詞や解説の類は一切なし。
期待薄のまま聞いてみたらやはり……、
音は僕がこれまでに持っていたCDと変わらなかった。
iPhone に入れて AirPods で聞き比べてもリマスターされているとは思えず。
今思うと、iTunes Store でアルバムを検索してみたら
公式に出回っている音源がリマスターされているかどうかわかったはず。
冷静にもっと考えればよかった。
DiskUnion で売るか……
 
5枚とは、彼らの1作目から順に
「The Wishing Chair」「In My Tribe」「Blind Man's Zoo」
「Our Time In Eden」「MTV Unplugged」となる。
「Hope Chest」は含まれず。
「In My Tribe」は1曲減って、”Peace Train”という曲がカットされていた。
元々ボーナストラックだったのか。
 
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Supercar 「スリーアウトチェンジ 10th Anniversary Edition」
 
スーパーカーの1作目、「スリーアウトチェンジ」の
10周年記念盤が出ていることを知って買い直した。
リマスターされ、2枚目に当時のシングル”cream soda” ”Lucky” ”Planet” ”Drive” の
別バージョンやライヴバージョンなどが収録されている。
 
1997年、スーパーカーの登場はひとつの事件だった。
先日、チャットモンチーが登場したときの rockin'on JAPAN のことを書いたけど、
同様に、たった一枚シングルを出しただけで、
巻頭ページで期待のニューカマーとして取り上げられていた。
 
僕にとっては何重もの意味で衝撃だった。
ひとつには彼らが青森県十和田市出身だったということ。
十和田市について詳しくはないが、
青森県の他の都市同様、ロックの生まれる土壌としては
ほぼ何もないところだということは皮膚感覚で知っている。
青森市弘前市八戸市とは違って
メジャーデビューした中堅どころが全国ツアーで回るようなライブハウスは
今も昔もないだろう。
そんな辺境の地からどうやって彼らが生まれたのか?
しかも当時は携帯電話が普及しだした頃でインターネットも一般的ではなかった。
 
もっと衝撃だったのは、彼らと僕がほとんど歳が変わらないことだった。
ナカコー、いしわたり淳治、コウダイは学年で言えば3年下。
フルカワミキはもう1年下だったか。
片や20歳になるかならないかでメジャーデビューしていて、
片や東京には出たもののダラダラと大学生活を送って、
就職したくないからと大学院の試験を受けようとしていた。
もうこの歳で、人生に差がついていた。
その後、嫉妬と期待が入り乱れる複雑な気持ちを抱えながら
アルバムが出るたびに買い続けた。
 
もしかしたら20年ぶりぐらいにこのアルバムを聞いた。
彼らの活動の後期、エレクトロニカに傾倒してからのアルバムは
その後もよく聞いていたけど、初期のギターロックはさほど熱心には聞かなかった。
 
シングルを4枚出して、1stアルバム「スリーアウトチェンジ」を発表。
当然、rockin'on JAPAN の編集長、山崎洋一郎は絶賛。
そもそもそのタイトルがいい、旧来のロックは空振り三振で退場なのだと。
あの頃はくるりナンバーガールも出てきたばかりで、
日本のロックが新しく塗りかえられそうな期待感に満ちていた。
 
40代後半のオッサンになってから聞き直すと涙が出そうになる。
何でこんなキラキラしてるのだろう。
過去はなく、今、この瞬間があるだけ。
真っ白な光がまっすぐ未来に向かって伸びている。
ただ、未来だけを感じる。
既に20年以上も前の作品なのに。どういうことなのだろう。
たいして演奏能力も高くない、普通のギターロックなのに。
 
ギターノイズまみれのカオスで壁を築いて
地域や時代というものと断絶する。
自分たちだけの無菌室のような状態をつくる。
まだ20歳になるかならないかという若い、地方の若者にとっては
社会や世界というものに対する恐れがあったのか。
そんなバンド、山ほどあっただろうになぜ彼らにはそこに
未来から差す光があったのか。
 
ナカコー、いしわたり淳治フルカワミキといった
その後も活躍した才能が集まったから、というのもあるけど。
それ以前に時代が全く新しい変化を求めていたんだろうな。
バブル経済と表裏一体だった奇抜すれすれのバンドブームがようやく落ち着いて、
その末期には渋谷系が出てきてロックをオシャレなものとして捉える試みもなされた。
いろんな可能性がごった煮になって飽和しきったところで
いったんリセットしたくなった。
等身大の普通の若者たちが演奏する
普通じゃない、独自の感性を持ったロックが求められるようになった。
キャラクター先行ではなく、普通にいい曲を書けるバンドが求められた。
ちょうどそこに、スーパーカーが、ナンバーガールが、くるりが、いた。
そういうことなのだと思う。
 
その活動の後期に、フジロックで一度見たことがある。
Red Marquee のテントで朝一か二番目。
ツインドラムだったことを覚えている。
お世辞にも演奏の上手いバンドではなかった。
肉体よりも観念。エレクトロニカに傾倒したのもよくわかった。
でも、ギターを捨てて安易にコンピューターで演奏、とはしなかった。
下手でもギターロックのまま。
自分たちの可能性がどこにあるのか、それは最後まで手放さない、
そんな意思のようなものが感じられた。
 
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Tom Verlaine 「Cover (Expanded)」
 
中学校の時にビートルズを聞いて、本格的に洋楽の道に入ろうと決心する。
ボブ・ディランデュラン・デュランの区別もついていない頃。
何を手すりにしていいかわからず、
たまたま本屋(青森駅前の成田本店)で見かけた
福武文庫の渋谷陽一『ロック読本』で
パンクバンドの雄、The Clash を聞くようになる。
レンタルCD屋で探して、ダビングしたテープを聞きまくる。
もう一つ聞いていたのが、Led Zeppelin だった。なぜか名前を知っていた。
墜落するツェッペリン号というのが中二的にかっこよかった。
こちらはハードロックの雄。ヘヴィメタとの区別はつかず。
 
しばらくこの2バンドを聞き続けて、よし、次に向かおうともう一冊買ってみたのが、
同じ渋谷陽一新潮文庫『ロック ベスト・アルバム・セレクション』
1962年のジェイムズ・ブラウン「Live at the Apollo
1964年の The Yardbirds 「Five Live Yardbirds」に始まって
1987年の U2 「The Joshua Tree」まで。
選ばれたミュージシャン、アルバムがオーソドックスすぎる、
だけど渋谷陽一の好みがはっきり出ていることで
異論のある人も多いだろうけど、
僕は今も洋楽の入り口がこの本でよかったと思う。
最良の教科書であった。
手元にあるのは何度もテープで貼ってボロボロになっている。
 
この本を最初から最後まで読んで、何度も読み返して、次に聞く一枚を選ぶ。
小遣いは月5,000円だからCDを買うと2枚。
レンタルは1枚300円で、ダビング用のテープが200円、解説をコピーするから
月に借りることのできるのは8枚か9枚。
相当厳選しないといけなかった。
僕がこの中でどうしても聞きたいと一番に挙げたのは
Television 「Marquee Moon」だった。
1977年、ニューヨークパンクを代表する作品。
The Clash から入っていた僕は、パンクの破滅性や暴力性に心惹かれていた。
Led Zeppelin のハードロックではなく。
周りの同級生で洋楽を聞いているとなると、皆一様に
Metallica / Mr.Big / Whitesnake / Extreme といったハードロックの時代だったけど。
 
パンクに対しては粗暴なイメージを抱いていたけど、
Television には知性が感じられた。
ニューヨークの地下のライヴハウスで真夜中奏でられる知的な退廃。
レンタルでは見つからず、CD屋(新町の Be Bop)で探したら棚にあった。
もどかしい気持ちで家に帰ってパッケージを破ってすぐ、ミニコンポへ。
”See No Evil” の荒さの残るツインギターの反復フレーズはフラストレーションの塊のようで、
トム・ヴァーラインの突き放すような、ぶっきらぼうなヴォーカルに背徳と官能が感じられた。
これがニューヨークパンクか!
”Venus”の屈折したポップセンス、”Elevation” のけだるい退廃。
そして表題曲の10分を超える、”Marquee Moon” の
金属的なフレーズを繰り返すギターのイントロ。
ロマンティシズム溢れる曲の展開。何度も何度も繰り返し聞いた。
めくるめく、夜の向こう側の世界が
 
Television はもう一枚、「Adventure」を翌年に出してあっさり解散。
惨劇の一歩手前のような「Marquee Moon」に比べれば、
何曲かいい曲はあったものの気の抜けた作品だった。
「Marquee Moon」至上主義の僕にしてみれば
トム・ヴァーラインのソロも同様だろうと思っていた。
何枚か持っていたけど、ちゃんと聞いていなかった。
 
Television をまた聞きたくなって、
音質の良いとは言い難い、だけど生々しいライヴアルバム
「The Blow Up」を iTunes に取り込む。
そのついでに、トム・ヴァーラインのソロも取り込んだ。
1作目の「Tom Velaine」の評価は賛否両論。
Television のようなツインギターではなく、演奏がどこか薄い。
しかし、デヴィッド・ボウイがすぐにも ”Kingdom Come” をカバーしている。
その次の「Dreamtime」や「Words From The Front」はツインギターが復活、
Television とはまた違うけど、彼ならではの冷ややかなギターロックが渦巻いていた。
ナイフの刃に月の光が映るような。
ソロもかっこよかったんだな、と他のアルバムで入手可能なものをオーダーした。
 
1984年の「Cover」と1987年の「Flash Light」
1996年のライヴアルバム、ベストアルバムの2枚組「The Miller's Tale」
このうち興味深いのが「Cover」で、DiskUnion の販売ページの解説によれば
後にCD化された際は4曲目”Lindi-Lu”がカットされ、水濡れや傷が多かったのだという。
どういう工場でどういう製造過程を経て世に出たんだろう……?
それが2017年、カットされた曲も戻ってボーナストラックも追加されて再発。
今年7月には帯がついているだけだけど国内盤も出た。
聞いてみると音の抜けがいい。特に表記はされてないが、リマスターもされているだろう。
 
ベースは Television 時代からのフレッド・スミス、
もう一本のギターは後の Television の再結成で
オリジナルメンバーのリチャード・ロイドの代わりとなったジミー・リップ。
(後にミック・ジャガーの来日公演のバックでも弾いていたとのこと)
そしてなんと、どういうつながりなのか
7曲目”Miss Emily”ではビル・ラズウェルがベースを弾いていることになっていた。
 
このアルバム、 前作「Words From The Front」と並ぶ彼の代表作だと思う。
ツインギター、ベース、ドラムというシンプルな編成は時として単調になってしまう。
人によってどの時期のアルバムが好きというのはあるけど、
僕としては「Flash Light」やその次の「The Wonder」は食指が動かない。
音が乾いていて、直線的。
「Words From The Front」と「Cover」は音がしっとりと濡れてるんですよね。
ギターの音もぬめって怪しい輝きを放っている。
隠し味程度にキーボードが入っているのも工夫が効いている。
(クレジットがないんだけど、ギターの音を加工しているのだろうか?)
それらの音を配置する音の余白、間合いみたいなものがあって、懐が広い。
 
「The Miller's Tale」のベストアルバムサイドでは先の”Lindi-Lu”であるとか、
ダントツに多い5曲が選ばれている。
隠れた名盤。どうしてずっと埋もれていたんだろう。