ジョン・レノン命日

一昨日はジョン・レノンの命日。24年目。四半世紀となる。
生きていれば74歳。50歳で亡くなったことになるか。


この世界はジョン・レノン以前・以後に分かれると10代の頃思っていた。
今でもだいたいのところ、そう思う。
それはロックンロール以前・以後と読み替えてもいいかもしれないし
(僕らの世代にとってそれはチャック・ベリーエルヴィス・プレスリーではない)
ポップカルチャーとしての平和主義以前・以後という言い方もできる。
そしてその両者がひとりの人間に結びつくことの偉大さ、とでも言うか。


だけどジョン・レノンが最も優れたソングライターやヴォーカルだと思ったことはない。
なぜあれほどまでセンセーショナルな存在になったのか。
それはしかるべき時にしかるべき場所にいた幸運さなのか。


誰もが考えることだろうけど、
ポール・マッカートニージョージ・ハリソンと出会うことがなかったらどうなっていたか。
それぞれミュージシャンを目指しつつ、普通の人生を送ったのか。
いや、そこそこのミュージシャンにはなったか。
そして他のグループが世界を変えることになるのだろう。


The WhoThe Kinks が世界を二分していたら、とか。
もっと違うグループか。
Herman's Hermits と Manfred Mann であるとか。
正直、やだな。つまんなそう。


ありえそうなところでは
The Beach Boys が大西洋を越えて今よりももっと影響力を獲得し、
『Pet Sounds』が『Sgt.Peppers Lonely Hearts Club Band』の位置にあったか。
(リスペクトの度合いとしては今も実質的にそれぐらいあるが)


そうではなくてフランスとドイツのグループが、とか。
Magma と Kraftwerk であるとか。
そこまで来ると世界の文化史が変わってくる。
「ブリティッシュ・インベイジョン」がなかったら
大英帝国の没落はもっと派手というか地味なことになっていたか。
逆に言うとロック・ミュージックの覇権をイギリスが握ったというのは
どういう歴史の妙なのか。
もしジョン・レノンポール・マッカートニーが学校で出会わなかったら。
そういうちょっとしたきっかけで歴史が大きく変わるのは面白い。