小さな出版社

昨晩は塚田さんの「温室」にてマチュピチュについて語るイベント。
聞きにいくつもりだったのが、風邪で咳が止まらなくて断念。
http://onshitsu.com/2015/06/22-175651.php


メールでドタキャンを伝えるのもなんだからとオフィスから近いし、
直接伝えに行った。
神保町の東方学会。階段を上って3階へ。
いつもは受付となっているところに長机が置いてあって本が並んでいる。
一般書が3割、絵本・児童書が7割か。
「ご自由にどうぞ」とある。


聞けば「温室」の隣の部屋に入っていた出版社が出て行くことになって、
在庫の本を処分するという。
本好きな方の集まりと聞いて、だったらぜひと。
東方学会は小さな部屋の集まった雑居ビルで、
小規模の出版社がいくつか入っている。


「朔北社」という出版社だった。
http://www.sakuhokusha.co.jp/


部屋の中は既にがらーんとしていて、最後ゴミを片付けているところだった。
担当の方が一人だけいらして、せっせと階段を往復していた。


・『富永仲基の「楽律考」儒教と音楽について』横田庄一郎編著 印藤和寛訳・改題
・『フルトヴェングラー 幻の東京公演』横田庄一郎
・『キャンプ 日本軍の捕虜になった男』ウィリアム・アリスター 丙栞訳
 (「カナダ首相出版賞受賞作品」と帯にある)


この3冊を頂くことにした。
地味で素朴な装丁で内容もまじめそうだった。


長引く出版不況にここも倒産か…
と思って家に帰ってからサイトを見てみたら移転と知ってホッとした。
よかった、と思った。


出版点数は多くないけれども
ロザムンド・ピルチャーをシリーズでいくつか、
それにジョージ・オーウェルのエッセイ集の翻訳も出してるんですね。
社名は夏目漱石の『草枕』に由来し、満州の地を指すとのこと。