駅で小学生に注意できるか

大岡山駅大井町線から目黒線に乗り換える。
いつもの時間のいつもの車両。
いつもの位置で電車を待つ。


最近、大井町線を下りて向かいのホームへと横切ると
とある私立の小学校の、低学年の女の子が先に並んでいる。
僕はその後ろにつく。
しばらくすると次の大井町線が到着して、列に並ぶ人が増えることになる。


このとき決まって、前に並んでいる小学生の友だちの女の子が
一人か二人、「わーおはよー」キャッキャッと入ってくる。
それは横入りなのだということを学校も親も教えないのだろう。
小さい子だから許されると思っているのか。
(電車の中でも小声で歌ったりはしゃいでいる)


かといって僕が注意するわけでもない。気が小さい。
ものの言い方によっては僕のほうが周りの人たちから
不快な人物と思われるかもしれない、
そんなことばかり気にしている。
彼女たちが乗っていくのは次の南北線浦和美園行きで
僕が乗るのはさらにその次の三田線:西高島平行き。
僕自身は特に実害はない、というのを理由とする。
でも僕の後ろに並んでいた人たちがムッとするか。


女の子たちは前は列に並ばず、後ろの方に固まっていて最後に乗っていたのが、
何かを学習したのか最近になって列に並ぶようになった。
またそのうちいなくなるだろう、他の時間帯か他の車両へ、と思う。
結局のところ消極的にやり過ごすことを毎朝選んでいる。


一方で女の子たちは白金台でゴソッと下りていく。
だから僕が乗り込んだとき、その小学校の制服を見かけたらその前に立つ。
少し待てば確実に座れるから。
なんかどこか持ちつ持たれつで、それもあって何も言えない。


なんだか微妙な大人。
勇気もなく事なかれ主義的な。
自分がそうなってしまったことが最近毎朝、チクチクと気にかかる。
こういう消極的なダメさ加減がこの国をダメにしているのだな、と思う。