青森の地酒

飯田橋客先常駐。
今のオフィスの入っているビルの向かいの通りに
「あおもり北彩館」というアンテナショップがある。
そこに限定数で「豊盃」(弘前市三浦酒造)が入荷していて、
一人一本までという制限がありつつも案外手に入りやすい。
もちろん高級なやつではないけど。
2週間前、新酒の出回り始めた頃に見かけて、
快気祝いにワインを送ってくれた甲府の友人に一升瓶を送った。
今日の昼も、小さいサイズのを自宅用に一本買った。


年々手に入りにくくなって
4・5年前は「見かけたらその時買わないとすぐなくなる」だったのが
1・2年前は見かけることすらほとんどなくなった。
JAL のファーストクラスで提供さえてから、いっきに知名度が全国区になった。
昔は新青森駅で普通に買えたもんだけど。
今はもしかしたら「田酒」より難しいんじゃないか。


アンテナショップの売り場に並んでいるのを見ていたら
どれもラベルがうまくいっていない。
少しよれていたり、隅の方がめくれていたり。
たまたまかもしれない。
もしかしたら、そういうごくわずかな基準で
難ありとなったものがここに送られてくるのかもしれない。
自宅用ならそれぐらい全然問題ないよね。


青森の地酒だと他に「じょっぱり」(弘前市六花酒造)がいい。
こちらはいつでも普通に入手できる。
スッキリした田酒、キリッとした豊盃に比べると
じょっぱり津軽の土臭さをどこか感じる。
じょっぱり」とは意地っ張りのこと。
冬の海の灰色を、どこまでも続く雪原を、そこに鳴り響く津軽三味線を思う。
最近同じように、いいなと思ったのは「亀吉」(黒石市中村亀吉酒造)


そういや知名度としては「じょっぱり」よりも高い
陸奥八仙」(八戸市八戸酒造)や「桃川」(上北郡桃川)を
あまり飲んだことがない。南部だからだろうか。
テレビCMは津軽・南部の区別がないので小さい頃よく「桃川」を見かけた。
しかし実際の流通ということでは少し遠いのかもしれなかった。
そういうのが無意識にあって…、という。


青森港に上がった新鮮なイカやホタテを刺身で、あるいは炙って塩で焼いて、
そこに青森の地酒をちびちびと。
考えただけでもたまらない。