今はなき名店たち その2(中央線 荻窪周辺編)

続けて、10数年一人暮らしした荻窪界隈を。
高円寺の蒙古タンメン中本はいっとき毎週のように通ってましたが、
こちらもまた今はないようですね。


「漢珍亭」(荻窪/ラーメン)
 ルミネ脇のタウンセブン裏側にひっそりと階段があって…
 当時荻窪に住んでいた友人からこの店がテレビに出ていたと教えてもらい、行ってみる。
 ラーメン屋なんだけどチャーハンが有名。
 夜に行くと既にチャーハンは完売ということが何回かあった。
 パラッとしていてでもどこか油っぽく。ラーメンのお供にほどよいチャーハンでした。


「学園ラーメン 荻窪店」(荻窪/カレー) 
 銀座の「カライライス」の店、ニューキャッスルが閉店後(今は復活)、
 その味を受け継いでオープンということだったんだけど
 名前が違っていて入る人は半信半疑だし、ラーメンや餃子といったメニューもあるしで
 だいじょうぶかなあ、ここ、と思っていたらしばらくして店がなくなっていた。
「カライライス」一本で勝負した方がよかったんじゃないかな。


「丸福」(荻窪/ラーメン) 
 青梅街道沿いの白い看板の方。同じ名前の路地を入った黄色い看板の方は確かまだあるはず。
 元々は兄弟で、でも大人の事情でいろいろあって、…らしい。
 僕が荻窪に越してきた1999年の頃は春木屋と並んで人気を二分する店、とされてきた。
 もやしが乗った古きよき東京の中華そば。
 僕は結局一度しか食べることができなかったかな。煮玉子がおいしかった覚えが。


「ぐるり」(荻窪/ラーメン)
 南口の地上出口を出てすぐという立地のよさだったけど、階段をまた下りて深く地下に潜る。
 僕が越してきたころには別のラーメン屋があって、タイ料理屋になってと
 コロコロ店が居つかない場所で、この「ぐるり」もどれぐらいもつかと思っていたら案外長かった。
「ラーメン激戦区荻窪で勝ち抜いてきた味」と大見得切った広告を駅に出したのがよかったのか。
 荻窪は確かにラーメン激戦区。新しい店が増えては人知れず消えていく。ここもまた、そう。


「パパパパパイン」(西荻窪/ラーメン) 
 今年4月に突然閉店。大家さんともめた? ネットでは結構話題になってました。
 たぶん日本で唯一のパイナップルラーメン。何それ? と思って食べに行ったら実はかなりうまかった。
 酸味がほどよく効いたスープに出汁が調和する。
 ラーメンひとつとっても天才的なセンスというものがやはりあるんだな、と唸らされた。
 店内はとにかくパイナップル尽くし。季節限定でキウイなど他の果物のラーメンもあった。