やつは黒い家に住んでいる
町はずれの 鉄くずだらけの
たくさんの影が出入りする
煙突から絶えず煙が吐き出される
僕は白い家に住んでいる
いつも町の真ん中にあって
部屋が無限に増え続ける
僕はもう何年も誰にも会っていない
黒い家のことを考える
黒い家のことを考える
黒い家のことを考える
黒い家のことを考える
青い家のことを考える
黄色い家のことを考える
青い家のことを考える
黄色い家のことを考える
赤い家のことを考える
赤い家のことを考える
赤い家のことを考える
赤い家のことを考える
あの子は赤い家に住んでいる
この町の外 誰も知らない
パパもママもそのことは知らない
やつは今 あの子の家の前にいる