缶コーヒーというもの

そういえば缶コーヒーってほとんど買わないな、とふと気づく。
コーヒーそのものはとても好き。
一頃は仕事のストレスもあるのか、
職場のコーヒーメーカーが無料だったころは日に5杯も6杯も飲んでいた。
身体に良くない。
今は1日に1杯か2杯にとどめている。
週末は極力飲まないようにしている。
外で飲むとしてもドトールとかで時間をつぶすときで、それでも紅茶系の方が多いか。
温かい飲み物が欲しい時は最近もっぱら、「おーいお茶」とか「伊右衛門」とか。
缶コーヒーを買うのは新幹線で移動するときぐらいかな。
 
先日、社外研修でマーケティングの専門家の方のレクチャーを聞いていたら興味深い話が。
最近の10代・20代は自販機で缶コーヒーを買わない。
買うメインの層は40代男性。
それはコンビニがなかったことによる子供のころからの習慣が大きいという。
ゆえに自販機の最上段は缶コーヒーとなる。なるほど。
 
コーヒーショップが増えたこと、コンビニコーヒーがヒットしたこと、
タンブラーを持ち歩くのが一般化したことを受けて、
特に女性にとって缶コーヒーを自販機やコンビニで買うということがかなり減ったのでは。
オヤジの買うものというイメージも強まっただろうし。
BOSS の CM を見てても、ターゲットは明らかに年齢高めの男性。
そこをあえて若い女性向けの缶コーヒーが売り出せないか、
企画・試作を繰り返しているメーカーもいくつかあるんじゃないかと思う。
 
個人的には、缶コーヒー独特の甘さ、風味ゆえに
コーヒーとは別の缶コーヒーという独自の飲みものなのだと思う。
それは別にコーヒーに劣るというわけではなくて。そもそも違うのだと。
無性に好きで日に何本も飲んでるという人もたまに見かける。
缶コーヒーの似合う人もいる。
 
話変わって。
監督ウェイン・ワンと作家ポール・オースターによる映画『Blue in the Face』は
マドンナとかルー・リードとかいろんな著名人が出演して話題になったけど、
ジム・ジャームッシュも出てて煙草について語っていた。
その中で、朝起きてコーヒーを一杯、煙草を一本というのを
「チャンピオンの朝食」と呼んでいた。
『チャンピオンたちの朝食』はカート・ヴォネガットの小説ですが。
一般的な言葉だと思ってきたんだけど、調べてみるとそうでもなさそう?
ジム・ジャームッシュがその時たまたま口をついて出た言葉なのか。
皮肉というよりもその乾いた感じがかっこいい。