広島から帰ってきて数日。
妻とよく話すのが、広島東洋カープの圧倒的な存在感。
マツダスタジアムで試合のあった日は
駅や町にユニフォームを着て応援グッズを手にした老若男女のファンを見かけた。
実際のところ、さほど人数が多かったわけではない。
しかし一人一人の熱気というか鼻息の荒さというか、周りに溢れ出すものが多くて、
10倍にも20倍にも感じる。
一年に一度のお祭りが今から始まる、というような。
しかも優勝がかかってるとかではなくて、
首位巨人からは5ゲーム近く引き離されて優勝は絶望的。
なのになんでこんな熱いのか。
マツダスタジアムの入場券はプレミアムチケットで地元の人でも全然取れないと聞いた。
観光客がフラッと暇に任せて見に行くものではなかった。
これが名古屋だと中日ドラゴンズに対してそんな印象はない。
ユニフォームを着た若い女性が駅の中を賑やかに闊歩しているとか。
僕が訪れる時期がよくなく、たまたまかな。
もちろん神宮に行けばヤクルトのユニフォームを着た熱狂的な女性がいて、
千葉マリンに行けば同様にロッテな女子がいる。
残念ながら阪神の試合のある時に甲子園界隈を訪れたことはない。
こんだけファンが声援を送っていたらそりゃカープは強いよな、と実感した。
いつからこういう状態なのかはわからない。
3連覇の始まった2016年には既にこの状態で、
その数年前から徐々に盛り上がっていったのかな。
一頃より贔屓のスポーツチームへの思い入れというものが強くなったように思う。
地域の絆の薄れていく今、趣味・関心のコミュニティの方に
人はよりつながりを求めるようになったのか。
しかもそれは基本、誰でも受け入れてくれる。
普段はゆるい集団でありながら、
ひとたびスタジアムやスポーツバーに集まると
応援という行為を通じて局所的にひとつにまとまる。
アメーバのような有機体を思わせる。
その中でも広島ファンは今、最も強力な生命体。
自分一人だけだとちっぽけな存在だが、仲間とひとつになったとき大きく、強くなれる。
そういう感覚があるのだろう。
それにしても今年のヤクルトはルーキー村上の活躍もありつつも投壊で断トツ最下位。
神宮に見に行かなかったな…
畠山も引退か…
気が付くとペナントレースも終わっている。
来年こそはちゃんとヤクルトを応援しなければ。