朝から飲める店、2019年5月、東京

昨日今日と午前休をとって、経過観察のため病院へ。
昨日がCTスキャン、今日が採血と診断。
昨日は9時半と余りにも早く終わって、昼を食べるにも開いている場所は少ない。
しかしせっかくの午前休かつ、久しぶりの新宿だったのでなんか食べて帰りたい。
新宿西口駅の地上に出たら松のやがあって、かつ丼と豚汁を食べた。
店を出て少し歩き、大江戸線新宿駅まで行ってみようかと考える。
どんなふうになっているのだろうと。
思い出横丁に入ってみたら有名な昔ながらの町中華の店と立ち食いソバの店以外はどこも休業していて
どの店もシャッターに5月31日までと貼り紙をしていた。
(時間が早かったので、もしかしたらあと数軒は営業していたかもしれない)
 
その町中華の店が気になって今日の病院帰りに行ってみた。
入り口はなく路地に面して店が開いている。
厨房を取り囲む細長いロの字カウンターと、その隣にテーブル席。
奥にも席があって向かい側の通りに面しているようだった。
カウンターには他に客はなく、僕はチャーシューワンタン麺を。
平打ち麺は苦手だが、鶏ガラスープの優しい味だった。
 
隣のテーブル席では50代ぐらいの営業マンが4・5人で朝10時だというのに酒を飲んでいた。
サワーや麻婆麺を追加する。
狭い場所で肩寄せ合ってるのも疲れるのか、時々数人路地に出ていた。
あれは何だったんだろうなあ。
「密」に飲んでる人たち、久々に見かけた。居酒屋だと今も結構普通のことなのか。
いろいろ想像した。
徹夜明けも考えたが、皆とても明るく朗らかに元気そうだった。
 
・朝8時か9時の大事な打ち合わせで大きな商談が成立した。
・昨日の39県の緊急事態宣言解除により、自粛していた営業活動を再開できることになり、
 いてもたってもいられなくなって皆で朝から祝うことにした。
・逆に、なんで東京は解除されないのか、いつなんだ、
 仕事できなくて肩身が狭いじゃないかという鬱憤を晴らすために集まった。
・どっか飲めるところないかと探していたサラリーマンたちがたまたま意気投合した。
・彼らの勤める会社が昨日コロナ倒産となり、朝からやけ酒の集まりとなった。
地上げ屋が店への嫌がらせのため、わざと密な状態で飲んでいる。
・飲食店企業連合の有志が、景気回復のためとにかく皆で飲まなくては張り切っていた。
・彼らは何らかの原因で近い過去からタイムスリップしてきて、
 今が何時でどんな状況か知らなかった。飲みに行くことだけは決まっていた。
・幽霊だった。
・その店そのものが近い過去か近い未来からタイムスリップしてきていた。
 
などなど。
妻に聞いてみたら
「サラリーマンのコスプレじゃないの?」
そうか。そうだったのかもしれない。