食品卸会社の青空市

練馬区が特別なのか、野菜の生産量が23区で断トツの一位だからか、
食品卸の会社が歩いて行ける範囲にいくつかある。
その中のひとつ、家から5分ぐらいのところにある会社が
昨年の夏前ぐらいから青空市を始めて、重宝している。
 
たまたま時間のある時だったので初回に行ってみた。
コロナ禍の最もマスク、消毒薬、除菌のウエットティッシュがなかった頃なので
それらの在庫を売ることで客寄せして、ついでに、という感じで
レトルト食品や冷凍食品、ワインなどを売っていた。
僕もマスクやウェットティッシュを買って、ついでに、ワインや冷凍食品を買った。
 
レトルトの牛丼やもつ煮、冷凍の焼きそば、生餃子、ベーグルなど。
どれもおいしい。業務用なので市販のスーパーで買うのとは味のレベルが違う。
もしかして蕎麦屋で出てくる牛丼ってこういうのなのか。
しかも安い。本格仕様の焼きそばが焼きそばが5個で1,000円とか。
毎回エコバッグを両手にパンパンにして帰ってくる。
何回か続くうちにいつのまにかマスクの類は消えて、食品だけになった。
本来あるべき姿になった。
 
先日は輸入物のリエットの瓶を買ってみた。ホタテやカニの。
バゲットを買ってきて塗って食べる。
その時々の仕入れに応じて少しずつ品ぞろえが変わってくるので、
結局毎回都合のつくたびに行ってしまう。
月に二度、木曜か土曜に開催される。
 
こういう、食品を輸入したり国内のメーカーから仕入れて卸す会社で働くことができたら
僕にしてみればかなり楽しいんじゃないか、と時々思う。
いつもは倉庫とトラックがあるだけの広場に、テーブルとテントを並べて売っている。
40代~60代の男性たちがスーツを着て、夏場だとYシャツの袖をまくって。
 
面白いのは、こういった会社で働いているからと言って
いかにも食いしん坊な雰囲気の人はいなくて、
ごく普通の会社のごく普通の事務員のような人たち。
トラックの運転手、という感じでもない。
セールスマンの集団がたまたま食品を売ってるだけ、というような。
どういうきっかけで食品卸の会社に入るのだろうか、と思う。
賑わってるさなか彼らとは売り物の商品の話はしても、
そういう話はさすがにできない。
 
テレビCMでよく見かける西原商会もこういうのよくやってるのだろうか。
会社の規模が違うから本気でやるなら東京ドーム貸し切り?
みたいなことを夢想してニヤニヤしている。