不用品の回収というもの

こんなことがあった。
ネスカフェバリスタ、コーヒーマシンをもらったけど結局使わず。
電話で問い合わせてみたら
定期的にコーヒーを届けるサービスを契約していないならば
こちらで廃棄して構わないという。
しかし、練馬区の燃えないゴミに出せるサイズを思いっきり超えていたので
粗大ごみで出すことにした。
 
それが今日で。
練馬区ではコーヒーメーカーが400円となっていたので
粗大ごみの券を買って貼り付けて外に出しておいた。
雨が降りそうだったのでビニール袋をかぶせておいた。
 
午前中、外出して戻ってくる。
妻からは「持って行ったよ」と LINE で連絡が来ていた。
家の近くのマンションの前に差し掛かったら
ごみ捨て場に粗大ごみの券を貼ったサイドボードが置いてあった。
明日以後回収のものを前もって出しているのだろうか、とその時は思った。
 
家に着いて妻に聞くと
午前中インターホンが鳴って外に出てみると
日本語のたどたどしい人が紙を見せながら
「これがそうか」みたいなことを聞いたという。
今日は粗大ごみを出すと僕が言っていたから、
なんかちょっと怪しいけど、練馬区の回収担当だろうか……?
と持って行かせた。
 
や、や、それは違うよとなる。
二・三か月に一回、不用品回収のチラシが入ってくる。
担当者の名前と電話番号は書かれているが、
どこの会社がやってるのか詳しいことは書かれていない。
用心深くない家ということで
空き巣に狙われる対象にならないかと僕としては不安になる。
こんな怪しいとこに出す人いるんだろうかと最初思っていたが、
そのチラシを貼って家電を出している家を結構見かける。
粗大ごみやメーカーの回収に持って行くよりは
よほど手っ取り早いからだろう。
 
ここの回収とたまたま日にちが一緒で、
そのことを知らなかった妻は誤解してしまった。
僕もその回収のことは知らなかった。
 
その業者が回収したものをどうするのかは興味がなく、
何かに悪用するということはないだろう。
分解されて兵器として組み立て直すなんてことはまずない。
おそらく国外のどこかの国で再利用されるのだろう。
そのたどたどしい日本語を話した人の国へと運ばれていく。
 
それはまあよくて、練馬区のごみ収集の方に申し訳ない。
わざわざ来たのに申し込みのあったその物品がない。
練馬区のごみ収集の担当のところに電話して取り消してもらった。
それでも、連絡が直前すぎて結局回収のトラックは来てしまった。
事情を説明したらわかってもらえた。
当日キャンセル不可で再度手数料400円払うことになったら
バカバカしいなと思っていたが、そんなことはなかった。
 
粗大ごみの回収が申し込まれたので来たのに、無駄足に終わる。
こういうことよくあるんだろうな。
お年寄りの家庭とか。
持ってってくれるなら自治体の粗大ごみだろうと
どこかの業者でもどっちでもいいという人とか。
出された粗大ごみをまだ使えると軽い気持ちで持って帰る人もいるだろう。
僕らの若い頃も、こんな大きなソファーが捨ててあったと
サークルの部室に運んだりしていた。
僕が先ほど電話した時も、あーはいはい、といつものことのようだった。
 
この件、いろんなところに少しずつ問題があるように思う。
わかりやすく大きな問題が一つ、というのではなく。
複雑に絡み合っていて何ともしがたい。
僕自身何よりも先に解決したい、すっきりしたいと思うわけでもなく。
現代社会のひずみのわかりやすい例、ということか。