『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』で竜飛岬へ

昨晩はNHKでこころ旅を見た後にサラメシ。
その後番組表を見たら『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』の再放送。
このところ火曜のこの時間帯にやってることが多い。
途中からになってしまうが、ついつい見てしまう。
しかもこの日は宮城県の松島から青森県の竜飛岬まで行くというもので。
2010年の放送。
全4日間の行程のうち、3日目になって青森県にまさに入ろうとしていた。
 
鉄道はNG。ローカル路線のバスを乗り継いで
4日目の終わりまでに目標とする地点に到達しないといけない。
番組を見る限りネットで情報を調べるのは不可。
現地でバス停の時刻表を見るか、切符売り場で聞くしかない。
スタートからゴールまで一本道のようでいて様々なルートの可能性がある。
どこで乗ってどこで下りるか。
1日1本しか運行しないバスに間に合うこともあれば、間に合わないこともある。
夕方、早々と1日の運行を終えてしまっていることもある。
期待していなかったバスがなかったとき、じゃあどうするかと知恵を絞って迂回する。
太川陽介蛭子能収の絶妙な組み合わせのコンビがいい。
ホドよくまじめでホドよく抜けていて、丁々発止のやりとりとなる。
そこに毎回女性ゲストが加わる。今回は山田まりやだった。
 
3日目は八戸 ~ 十和田 ~ 野辺地 ~ 浅虫温泉 ~ 青森と乗り継いだ。
乗り換えがこの番組にしては拍子抜けするぐらいすごいスムーズ。
どんどん先に進んでいく。
浅虫温泉で暗くなって今日はここまで、温泉に入るかと最初考えるが、
時刻表を見たら夜になっても青森駅前まで行けるのがあった。
だったら行こう、でも寒いからせめて足湯に、となるが次のバスまで10分しかない。
足を湯船に突っ込んで地元の人と少しだけ話して慌ただしくバス停へ。
この足湯は「宿屋つばき」だったかな。
 
野辺地では次のバスまで時間があるからと駅前の「松浦食堂」へ。
ここは青森にしては茶粥が有名だったんだけど、
残念ながら数年前に閉店してしまった。
かなりのご年配だったしなあ。
番組では帆立を玉子とじにした「ほたて丼」を食べていた。
僕も2011年に訪れていた。
こんなふうに日記に書いていた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
地元のおばちゃんたちが切り盛りする。
店内には伊那かっぺいや「3年B組金八先生」の巡査役の方のサインや
紹介されたテレビ番組の写真が貼られていた。
予約した茶粥が出てくる。
大きな土鍋に茶色の茶粥が煮えて運ばれてくる。
これを茶碗によそってごま塩をかけて食べる。
定食はこれだけではなくて、食前酒として玉子酒
味噌貝焼き、長いもとホタテの刺身、豆腐やわらびの煮合え、
豆腐の磯辺揚げ、寄せ豆腐、菊の酢の物と盛りだくさん。
野辺地のうまいものを一度に全部食べる感じ。いい。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
バスが青森駅前に着く。
窓の外を眺めていた蛭子さんが食べたい、ここにしようと言った
とんかつ屋の「亜希」に入って上ロースかつ定食を食べていた。
ここは有名だけど、僕は入ったことなかったな。
蛭子さんは港町で海の幸のあるところでも
ぶれずにカツ丼やオムライスを頼むのがいい。
 
この3日目までは楽勝ムードだったのだが……
次の日、4日目の朝早く、オープンを待って青森駅前のバスセンターへ。
竜飛行きのバスはないという。
行けるのは津軽線後潟まで。
そこから先は蟹田町の町営バスがあるかもしれないと。
蟹田町に聞かないとわからないが、朝早すぎて電話で聞くこともできない。
とりあえずバスに乗っていく。
津軽線で一駅の油川に住んでいた僕は家に帰るとき、時々後潟行きに乗ることがあった。
一時間に一本だったかな。とても懐かしい。
道行く中学生の姿が映し出されたんだけど、沖舘中か北中か。
油川中ではなかったようだ。
道中、油川の知ってる風景が映るかなと期待するが、それもなくささっと後潟へ。
 
前の日の野辺地からずっと吹雪。というか猛吹雪。
道端の雪だまりにうずくまって地図を広げると風に吹き飛ばされる。
地図が、というより体が。
後潟に着いても吹雪なので人が全く歩いていない。
どこが町営バスの停留所なのかわからない。
何かあると思って行ってみるとお地蔵様を祀っている小屋だった。
そこにいたおじいさんに聞いてバス停がわかった。
時刻表を見るとまだ時間がある。
太川陽介はそのおじいさんに「この辺にカフェはありますか?」と聞いていた。
後潟にあるわけないだろ!!」と全力で突っ込んでしまった。
(今あるならば、ごめんなさい)
 
そのおじいさん(いや、別のおじいさんだったか)の家でトイレを借りて、
しばらくストーブに当たらせてもらう。
バスが来る。運転手に聞いてみると蟹田駅までは行かないという。
駅の一番近くまで行ったとしても 3km は離れている。
他に交通機関はなく、歩くしかない。吹雪の中を。
ナレーターの口から「雪中行軍」の言葉が出る。
世界史上まれにみる雪山遭難事件となった八甲田山の、あの……
 
蟹田駅まで着くとそこから津軽線の終点、三厩までバスがあった。
3人とも爆睡。到着する。
そこから竜飛岬までは残り10kmぐらいか。
しかしここで、運転手に竜飛岬行のバスに乗るにはどうしたらいいか聞くと
「竜飛岬行のバスはさっき事故があってここには来ないよ」(もちろん寡黙な津軽弁で)
ええー!? 
ここでCMが入って再開すると、
運転手曰く「三厩までのバスが臨時でそのまま竜飛岬まで行きます」と。
どうにかこうにかゴールに辿り着けることになった。
 
竜飛岬の停留所に到着。バスから降りる。
しかし、太川陽介リーダーは
「せっかくだから岬の上から海を眺めよう」
国内でも唯一ここだけの階段国道を上って行く。当然、吹雪の中を。
思わず蛭子さんも「ゴール到着後ここまで過酷な旅はなかった」
3日目までは「楽勝」「楽勝」しか言わなかった山田まりやも
4日目はことあるごとに「えー!?」の連発。
いやー、面白かった。
 
以上、長々とすみません。
旅番組に自分のよく知ってるところが出てくると
あれこれ突っ込めて楽しい、でした。