三浦半島へ その3(城ヶ島)

駐車場を出て、油壷から三浦市の中心部に戻って城ヶ島へ。
橋を渡る。岸のどちら側も漁港。漁船がまばらに並ぶ。
カーナビが料金のことを話し始めたのでETCカードを差し込んだが、
それらしい料金所は見当たらず。
 
今から20年近く前に会社の先輩・後輩たちと来たときはどこのホテルだったか。
大きな建物だった。部屋付きの日帰り入浴を利用してマグロを食べて帰ってきた。
あれは島の中央部だったかなあ。
南東部に広がる公園のハイキングコースを歩いて景色を眺めた覚えがある。
 
今回は北西部の、海の幸の食べられる店や
釣り具の店の建ち並ぶ商店街のある通りの方に行ってみた。
駐車場に停めて磯の方を歩いてみる。
岩場の地層が縦に積み重なるのではなく、横になっている。
よほどの力でねじ伏せられたのか。
これはブラタモリ案件だな……
潮だまりができているところを避けながらゴツゴツした岩をひとつひとつ渡っていく。
サンダルを下ろすと一斉にフナ虫がサーっと逃げていく。
遠くに白い4階建てぐらいの大きな建物が。
あれが昨年廃業した京急のホテルなのだな。
ひと気がなく、寂しそうにポツンと一軒だけ建っている。
 
神社のある小さな丘にも上って、島を見回してみた。
その切り立った斜面を見ると岩でできていてところどころ穴が開いている。
津波が押し寄せてきてえぐったのかもしれない。
後に商店の並ぶ通りに戻ってその裏山を見ると津波の時に避難するための
横に長い階段が整備されていた。
交番にも火の見櫓が設置されていた。
 
16時前。平日だからか、店のほとんどが閉めていた。
イカを焼いたり気軽に海産物の食べられる店がちょうど暖簾を下ろしたところだった。
残りは一軒だけ。おじいさんとおばあさんが営んでいる干物屋の軒先に
一夜干しのイカが並んでいて、妻が聞くと今日干したものだという。
マグロのみりん干しというのも合わせて買った。
包装紙でくるんで、 ペットボトルに水を入れて凍らせたものを冷蔵庫から取り出して、
余っていた発泡スチロールの箱に詰めてくれる。
コロナ禍で商売はなかなか厳しいという。
ああ、このおじいさん、おばあさんたちはいつまで商売を続けられるだろう。
 
漁協の運営している海産物直売所の店がこの日は休業。
他、どこもかしこもやってなくて引き返す。
駐車場に戻って発泡スチロールの箱をトランクに積む。
縞の南側に出る小さな通りがあったので歩いてみる。
入口の土産物屋で貝殻で作った壁飾りなど売っている。
マグロフレークを使った「マグレーヌ」というのを妻が買った。
 
その先を歩いていると西側に伸びた小道が。
その奥には京急のホテルにつながる橋が渡されている。
ここに野良猫たちがたくさん集まっていた。5匹か6匹は見たか。
道に寝そべってクワーッとしていた。
魚をもらって幸せに暮らしているといいのだが。
 
城ケ島灯台への階段があったので上ってみた。
いわゆる恋人たちの聖地みたいなところか。
新しく塗り直されていた。
高台から島を見下ろす。
平日だと釣り客と地元の人たちだけの静かな島だった。
今度来るときは温泉のある旅館かホテルに泊まって、ゆっくりぶらぶら歩きたい。
 
17時。早めの夕食を、と干物屋の裏にあった店でマグロ丼を食べた。
3人とも思い切って特上にした。トロがとろける。すっきりしている。
しかもコロナ禍で大変なのか、値下げして特価価格。
これ、東京なら3,000円してもおかしくはない。
タコブツと、とんねるずが番組で来て食べたというほら貝のバター焼きを追加。
こちらも鮮度が違う。
テレビでは大相撲の中継。サービスでスイカがついた。
壁を見ると佐々木蔵之介黒木瞳藤岡弘の色紙。
 
あとは車に乗って帰るだけ。まだ日も暮れていない。
油壷マリンパークと城ヶ島
海辺で一日たっぷり遊んで身も心もリフレッシュ。
いや、体はぐったり疲れ切った。
20時半に帰ってきてシャワーを浴びて缶ビール。その後焼酎。
1,000枚近く撮った写真を整理しながらぼっちキャンプを見ているうちに
酔いが回って寝落ちしてしまった。