また真夏の暑さが戻って、公園まで歩いていく。
蝉が鳴いている。足元にチラホラと蝉の死骸が転がっている。
よく見ると羽だけとか、上半身だけとか、そういう死骸がある。
なんなんだろう。野良猫や野良犬が齧るのか。
蟻が群がって嚙み砕いていくのか。
何か月か前に見たニュースで、アメリカで蝉のゾンビが広がっていると。
感染した蝉は腹部を欠落しても生き続けて、
性交相手を闇雲に探して接触、感染させて死んでいく。
もしかしてこれが日本にも……？
いつのまにか持ち込まれた外来種がi気づいたときには
かなり広まっていて取り返しのつかないことになっている、というような。
これが突然変異で人間にも感染するようになって……
という映画の脚本を今まさに書いている人が何人かいるんじゃないかと思う。
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それでよかったのかどうかよくわからない話。
練馬区なので、家の近くのあちこちに住宅地に囲まれた畑があって
その入り口に無人販売の小屋が設置されていたりする。
そのうちのひとつ。野菜がメインだけど、時々花も売っている。
以前、僕もバラを買ったんだったか。
そこで最近、釣銭が不足していますと貼り紙が。
それだけでなく釣銭の盗難が発生して警察に連絡しました、というものも。
こういうところからお金を盗むような人、
誰も見てないからと払わずに野菜を持っていく人ってほんとケチだなと思う。
こういう無人販売も大変だなと思いながら歩いていたあるとき、
少し離れたところで小銭が少し落ちていたのを見つける。
百円硬貨３枚と、10円か１円が２・３枚。
スーパーが近いので誰かが落としたのだろうか。
拾ってネコババするのもなんだよなあ、それで嬉しい額でもないよなあ、
一方で無人販売の貼り紙を見かけたばかりだったので
拾い上げて無人販売のお金の箱に入れた。
少しでも足りない売り上げの補填になればと。
しかし、これでよかったのか。
このお金そのものは元々花や植物の代金ではない。
僕がしたことは誰かにとって余計なお世話だったのでは。
とはいえわざわざ警察に届けるほどの額ではない。
落とし主が警察に行くとも思えない。
見て見ぬふりをしてほっとくべきだったか。それもなんだよなあと。
たぶん誰も困ってないだろうけど、
ずっとモヤモヤしている。
